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社長を語る

能登島リゾート開発(石川県七尾市) 高橋志栄社長(52) 愛するゴルフ場を守る

自慢のゴルフ場に胸を張る高橋社長=石川県七尾市能登島半浦町で

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 「県外の外資系ではなく、このゴルフ場を愛する地元の人たちで再生したい」。ことし三月、能登島ゴルフ(石川県七尾市)を運営する能登島リゾート開発(民事再生中)を引き継いだ。オープン当初から二十四年間プレーしてきたゴルフ場を立て直すため、市内の会員十人とともに出資金を出し合って、経営に乗り出した。

 本業は、同市白馬町でエンジンの部品などを造る会社の経営者。二十五歳でさいたま市から戻り、父の後を継いでかじ取りをする。

 能登島リゾート開発の社長就任時、従業員を集めた会議で「誰がやっても一緒」との声が上がった。これまで社長が四人代わっても、経営が良くならなかったことを知る従業員からだ。知人からも「もうからないからやめておけ」と言われた。「そんなことはない」と真正面から再生に向き合う覚悟を決めた。

 「会社は利益を出して、地域に貢献することが大事」。製造業と同様、他業界への波及効果など、地域経済のために手腕を振るう考えだ。ゴルフ場の経営者として、会員募集に力を入れる。四月から新規会員は百人、復帰会員三十人、平日会員から正会員になった三十人と、会員数は八年前に追いついた。

 ゴルフ場で最も肝心なコースの手入れにも費用をつぎ込む。肥料を与え、芝を良くしていった。コースへの評価も高まり、利用者増につなげた。今期は十六年ぶりに黒字の見込みだ。「ゴルフ場がもうからないというのはうそだ」と胸を張る。

 父の影響で小学六年生からゴルフを始めた。高校三年生のときには、全日本ジュニア選手権九位に入った腕前で、名門の日本大ゴルフ部でも活躍した。ゴルフへの愛情は強い。

 能登島ゴルフのコースからは七尾湾や和倉温泉も見え、立山連峰も望める絶好のロケーション。温泉旅館や能登島の民宿とタイアップしながら、中国など外国人の来場も視野に入れる。さらに「ゴルフ場の経営を通じて、女性やジュニアの育成にも力を入れたい」と声を弾ませる。

 (福本英司)

 能登島リゾート開発 1987(昭和62)年に石川県旧能登島町(現七尾市)や県、ゴルフ場運営会社などが出資し、第三セクターとして設立。89年にゴルフ場を開場。2010年12月に金沢地裁に民事再生法の適用を申請。12年3月に持ち株会社「能登島ホールディングス」が筆頭株主となり、経営を引き継いだ。資本金は8000万円。売上高は来年3月決算で2億5000万円の見込み。ゴルフ場は123万平方メートルに18ホール。会員数は1100人。

 たかはし・しえい 1960(昭和35)年、東京都大田区生まれ。3歳から現在のさいたま市で暮らし、82年に日本大経済学部を卒業。米国・バージニア州の空圧機器関連会社に3年間勤務した後、父が経営する空圧機器製造会社(さいたま市)に入社した。85年に石川県七尾市にあるグループ会社の自動車部品製造会社「新巧社」の製造部長となり、90年社長に就任。2012年3月から能登島リゾート開発の社長を務める。

 

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