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社長を語る

ウインズジャパン(金沢市) 片岡匡史社長(42) 市場攻める元レーサー

輸入販売を始めたメガリのバイク。片岡社長は「若者にバイクの魅力を伝えたい」と語る=金沢市内で

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 洗練されたデザインのヘルメット。ワンタッチで日差しを遮るバイザーがスッと下りてきた。高音質の音楽や仲間との会話がツーリングを一段と快適なものにしてくれる…。

 元国内A級ライセンスのバイクレーサー。十六歳でバイクの魅力にはまった。見た目と機能性へのこだわりは人一倍。自らの経験を生かし、利用者の視点でアイデア商品を企画している。

 バイクの国内新車販売台数は一九九〇年代前半の三百万台をピークに減り続け、近年は四十万台弱にまで落ち込んでいる。起業の背景には「業界の衰退に歯止めをかけたい」との熱い思いがあった。

 二〇〇九年に第一弾で発売したインナーバイザー付きヘルメットは、走行中の安全を考えて片手で開閉できるよう工夫。サイズを売れ筋に絞ってコストも削減し、約二万円と海外製の三〜四分の一に抑えてヒットさせた。より軽量のカーボン製も七月に発売する。

 携帯電話や音楽プレーヤーにつなぐヘルメット用「サウンドシステム」も主力商品の一つ。外部の音が聞こえるよう配慮した。会話を楽しめるマイク付きのインターカムも近く発売予定。より便利な無線通信タイプの開発にも乗り出している。

 本場の欧州市場にも視線を向け始めた。きっかけは昨年十一月に初出展したイタリア・ミラノのモーターサイクルショー。予想を超える活発な商談に手応えを感じた。「英国やイタリア、スペイン、ドイツの主要四カ国のバイク市場だけでも日本の十倍。チャンスは大きい」

 昨春には英国の新興バイクメーカー・メガリの輸入会社も設立した。「本格的なロードレースタイプのとがったデザインが魅力で価格帯も手ごろ」。昨年十二月から全国で計約三百台を販売。専門紙で特集が組まれるなど注目されている。

 日本の排ガス規制は特に厳しいため、燃料噴射装置やマフラーなど一部の部品は日本メーカーとタイアップして製作した特別仕様にした。「軌道に乗れば、こうした日本発のパーツを欧州、そしてアジア市場へ輸出したい」。攻めの姿勢で次の“コーナー”に挑もうとしている。 (瀬戸勝之)

 ウインズジャパン 2009年創業。資本金500万円。従業員は約10人。ヘルメット、通信機器などバイク用品の企画販売を手掛ける。

 かたおか・ただし 1969(昭和44)年、富山県小矢部市生まれ。金沢市内の中学校を卒業後にバイクレーサーとなる。“バイクの甲子園”ともいわれる「鈴鹿4時間耐久ロードレース(SP400クラス)」で5位入賞など、輝かしい戦績を残す。

 

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