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社長を語る

菜香楼・招龍亭グループ(金沢) 魏賢任社長(44) 金沢中華街 開花へ意欲

「ミニ中華街構想」の実現に向けて意欲を燃やす魏社長=金沢市の菜香楼新館で

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 「金沢にミニ中華街構想」−一号店(本館)が軌道に乗った一九九七年十二月、地元雑誌に載った自分のインタビュー記事の見出しに、ショックを受けた。中国各地の料理や文化を楽しめるゾーンを駅西地区につくれればと、何げなく口にした夢が「構想」として大きく紹介されたのだ。

 「ちょっと心外だった。でも翌年は北京五輪まで十年という節目。目標に掲げて取り組んでいこうと前向きに考えた」

 祖母が日本人の日系三世。子供のころから日本へのあこがれは強く八八年、二十一歳の時に福建省の中学校教師をやめて来日した。

 日本語学校に通いながらアルバイトに選んだ先が、横浜中華街の老舗中華料理店「聘珍(へいちん)楼」。日本で三本の指に入る一流店。接客指導は厳しかったが、食事を終えた客に頭を下げたときの「ありがとう」「また来るね」の言葉がうれしかった。

 その後、東京の大学へ進学。在学中に結婚し二人三脚で卒業。語学力を生かそうと金沢市の繊維商社に就職した後も、中華料理店を持ちたいという思いは抱き続けていた。

 独立を決意したのは入社三年目の九六年。O157食中毒で外食産業が揺れた年だった。周囲からは反対されたが「安心安全で本格的な中華料理店を出せばきっと支持される」との読みがあった。

 狙いは当たり、開店初日から長い行列ができた。金沢で一泊してようやく入店できたという福井県の客から、二十時間待ったとの声を聞いて「早く二号店を出さなくては」と準備を急いだ。

 「念ずれば花ひらく」。新館玄関前に置かれている石碑の言葉は、以前ここに拠点を構えていた自動車用品販売店「イエローハット」の創業者鍵山秀三郎さんの座右の銘。「自分の理念と同じ」と名刺に入れている。

 「ミニ中華街構想」は道半ばだが「社員の独立を支援し、同業者の協力も得られれば。中国の友人たちも出店に関心を寄せており、二十店余りを集積させることはできる」。新たに目標に据えた二〇一八年に花を咲かせようと意欲を燃やしている。 (瀬戸勝之)

 菜香楼・招龍亭グループ 本社金沢市。本館や新館、金沢百番街、めいてつ・エムザなどで飲食・総菜の計8店舗を運営している。2011年12月期の売上高は5億5000万円。正社員は約35人。

 

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