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社長を語る

ドコモ北陸支社(金沢市) 広兼実俊支社長(56) スマホ普及 手応え確か

スマートフォンについて社員と意見を交わす広兼支社長(左)=金沢市のNTTドコモ北陸支社で

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 携帯電話からいろいろな情報が飛び出し、動画も躍る。一九七〇年の大阪万博で絵に描かれていた空想の世界を、自らの手で実現させてきた。「感慨深いですね」

 八一年、立命館大理工学部を卒業して電電公社(現NTT)に入社し、無線の技術者になった。後に携帯電話の基になる自動車電話は登場したばかりで、現在のような携帯端末の時代が来ると思っていたわけではない。初任地の浦和市(現さいたま市)の無線拠点で、通話をコントロールするコンピューターソフトの手直しに追われていた。

 公社は八五年に民営化し、政府は携帯電話など「移動体通信」部門の分社を検討。無線技術を担当してきた経緯から、九二年のNTT移動通信網(現NTTドコモ)立ち上げに当初から関わり、転籍した。巨大なNTT本体に対し、無線通信は駆け出しの時代。「うまくいくのかな、という不安はあった」

 しかし、技術革新で携帯電話は小型化し、価格も下がったことで、九四年ごろから爆発的に普及。インターネットに接続する「iモード」や、画面のカラー化などが拍車をかけ、市場の拡大とともにドコモも急成長した。

 無線通信の研究や現場勤務、営業などを経て、二〇一〇年に本社マーケティング部長から北陸支社長に。北陸三県の端末販売台数は、グループの中で2%程度の小さな市場。同社として初のスマートフォン(多機能携帯電話)を発売したばかりだったが、「地方都市で普及するのかな」と疑問に思っていた。

 赴任して企業を訪問し、先入観は打ち破られた。「世界を見据えたモノづくり企業が多く、客先で製品説明できるスマートフォンやタブレット端末への関心も高い」。スマートフォンを活用した新しいビジネスを模索するベンチャー企業も活発。端末の販売台数に占めるスマートフォンの割合は、東名阪の次に高い。

 NTTが光回線サービスを始める際、金沢市から試行した経緯もあり、「北陸は、ITの先端を走る土地柄」と感じる。それだけに、ドコモ全体の戦略を練る上で、北陸の市場動向からは目が離せない。 (吉田通夫)

 NTTドコモ北陸支社 2008年7月、ドコモと、地域ごとに設置していた8社が合併して1社体制になり、「NTTドコモ北陸」は支社となった。石川、富山、福井の3県を管轄し、「ドコモショップ」80店舗を構える。

 

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