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北陸経済ニュース

ハウストマト収量増を 夏対策の遮熱資材開発へ

トマトの収量向上に向け連携を確認した谷本正憲知事(中)や東レの日覚昭広社長(右から2人目)、農業関係者=石川県庁で

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東レ×石川県×生産者

 夏場の栽培が難しいトマトの収穫を目指し、石川県と東レ、県内トマト農家の官民連携による農業プロジェクト「遮熱資材開発コンソーシアム」が始動した。農家で実証実験をしながら、熱を遮断し、生育に必要な光を通す通気性に優れた遮熱資材を開発する。(並木智子)

 県は二〇一五年度から、建設機械大手のコマツと地下水を活用した低コストの冷暖房技術を開発し、収量の二割増につなげた。今後、東レとの取り組みを合わせ、春と秋だけだった収穫時期をのばし、十アール当たりの収量を現在の一・五倍の二十五トンにしたい考え。

 県などによると、夏場はハウス内が四〇度を超え、着果不良となるほか、実が割れたり変形したりするため、収穫ができなかった。県は一六年度から既存の農業用フィルムに東レが開発した資材を貼り付けることで温度を抑え、一定の効果を確認してきたが、実用化には一段の遮熱性の向上と軽量化が不可欠だった。

 プロジェクトでは、遮熱物質を練り込んだ糸を使い、織り方や編み方を工夫して作業効率や通気性が高い新たな遮熱資材を開発。農業用ハウスにかぶせる形で使用する。同県小松市内のトマト農家三軒とも連携して実証実験をし、データを蓄積する。

 プロジェクトは七月に農林水産省のモデル事業に採択された。三カ年計画で総事業費は千七百万円。

 発足式が十一日、県庁であり、谷本正憲知事は「農業が魅力ある産業として維持発展していくために、ものづくり企業のノウハウを取り入れ、収益向上に結び付けることが重要」と強調。東レによると、農業分野で遮熱資材を開発するのは初めてで、日覚昭広社長は「石川県は農業に力を入れており、素材で貢献できることはないかと話してきた」と説明。他分野への応用にも期待を示した。

 プロジェクトに参加する本田農園の本田雅弘さんは「県内のトマト農家を代表し、農業発展の役に立てれば」と話した。 

 

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