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能登とり貝 出荷最多3万個 本格化4年目、首都圏から注目

(上)身が大きく、上品な甘みがある能登とり貝(下)安定供給に向け、意欲を見せる小泉一明生産組合長=石川県庁で

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来季から最高級規格導入

 石川県の七尾湾で養殖している「能登とり貝」が今季、過去最多となる三万個出荷された。本格出荷から四年目。身入りが良く、首都圏などからの注目が高まる一方、今後は市場への安定供給が課題だ。来季は新たに最高級品の「プレミアム規格」を導入する。県は稚貝の供給量を増やすとともに、海中環境を解析し、生産者に助言しながら、ブランド水産物の価値をさらに高めていく。(田嶋豊)

 能登とり貝は四月から七月上旬ごろまで出荷され、今季は初競りで特大サイズ(百八十一グラム以上)が過去最高だった昨季と同じ一個五千円で落札。ほかのトリガイと比べ、身が大きく肉厚で、上品な甘みがあるのが特徴だ。

 県では二〇一〇年度から県水産総合センターが養殖技術の開発などに取り組み、一五年から本格出荷を始めたが、以後、資源保護の観点から天然トリガイの休漁などを余儀なくされ、出荷量にばらつきがあった。そこで昨年は二年間海で育てた親貝から採卵し、稚貝を育成。前年の倍以上の五万個を生産者に配り、今季の出荷へとつなげた。

 次年度以降の安定供給につなげるため、県は本年度、七尾湾の二カ所に水温や酸素量、プランクトンの量などを連続観測できるブイを新設。水深ごとのデータを活用しながら、効果的な生産体制を構築する。また、今月下旬には昨年より二万個多い七万個の稚貝を配布。来年はそれを十万個に増やす計画で、二〇年には五万個の出荷を目指す。

 能登とり貝生産組合の関係者らが十一日、県庁に谷本正憲知事を訪ね、今季の生産結果などを報告。知事は「自然条件だけに委ねては市場の評価につながらない。資源管理型の漁業として生産量を増やし、合理化・省力化を図りながら付加価値を高める。それが後継者を育てることにもつながる」と強調。組合長の小泉一明さんも「安定的に供給して初めてブランドも確立できる。水産総合センターとのコミュニケーションを深めたい」と話した。

 

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