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和食以外に合う日本酒を 福光屋 酸味タブー挑む

洗練されたデザインのITAYAブランドの日本酒=金沢市内で

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杜氏×ソムリエ新ブランド4種

 老舗酒蔵の福光屋(金沢市)が日本酒を和食以外の食事と合わせる提案に力を注いでいる。同社の杜氏(とうじ)とワインソムリエが二月に共同開発した「斬新」な日本酒ブランドの浸透を図る。国内で若者の日本酒離れと食の国際化が進む中、中華や洋食など幅広い料理や食材と合わせた味わいを広め、日本酒の消費拡大を目指す。(嶋村光希子)

 杜氏の板谷和彦氏からブランド名を「ITAYA」と名付けた。日本ソムリエ協会の辻健一北陸支部長と開発したのが「ZED(ゼッド)」と「薫る爽快」、「RICE WINE for WHITE FOODS」と「RICE WINE for RED FOODS」の四商品。既に販売している。

 四商品の特徴は、これまで日本酒では「タブー」とされてきた酸味があること。独自に開発した「FA酵母」を使った。リンゴ酸などによるさわやかで軽い飲み口が洋食にも合い、ワイングラスでの飲み方を薦めている。独自の無菌充填(じゅうてん)システムで生詰酒の常温流通も可能にした。ボトルやチラシは、女性社員が開発メンバーの中心となり、ワインなどを連想させるようなおしゃれで洗練されたデザインにこだわった。

 近年、日本酒業界はチューハイやビール系に押され、日本酒の新たな飲み方の普及が課題となっている。一方で外食業界では料理や食材と相性の良いアルコールを合わせて味わう「ペアリング」と呼ばれる食事の楽しみ方が注目を集めている。これはワインから始まったスタイル。

 こうした中、福光屋はITAYAブランド発表後の三月、ペアリングの催しを金沢市内の中華料理店で開催。参加者からは「意外と中華にも合い、日本酒が止まらない」などと好評だったという。今後もスペインやフランス料理の人気レストランで予定している。四商品は洋食や中華の飲食店のメニューに相次いで採用されている。

 福光屋はワイン愛好家や若者、外国人などこれまで日本酒に親しみのなかった人をターゲットに想定。会員制交流サイト(SNS)を使った宣伝戦略にも力を入れる。担当者は「新しい土壌での日本酒を提案したい。今までと違うイメージの味で、さまざまな料理と合うことを紹介できれば」と話している。

 

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