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九谷の七輪 晩酌の友 鍵主工業(珠洲)が業界初開発

卓上でも気軽に楽しめる九谷七輪

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 珪藻土(けいそうど)製品製造の鍵主(かぎぬし)工業(石川県珠洲市)は、九谷焼のケースに入った高級七輪(しちりん)シリーズ「九谷七輪」を開発した。卓上で気軽に楽しめる小型で、手入れも簡単。石川の伝統産業を組み合わせた七輪で新鮮な魚介類をあぶりながらの晩酌もいいかも−。(織田龍穂)

ケース構造で手入れ楽に

 同社は一九三二年創業、六一年設立。家庭用七輪や業務用炭火こんろなどを八十年以上、生産している。米国のバーベキューこんろに対抗しようと、二〇一三年に多人数を想定した洋風七輪の開発に着手した。途中で、少人数で楽しめる和風の製品開発に切り替え、今夏に完成した。九谷の七輪は業界で初めてという。

 新商品は九谷焼のケースに七輪を入れ、天板で覆った。従来の七輪は食材の汁などが外側に垂れると汚れが全て取れず残った。九谷焼だときれいに拭き取ることができる。ケースと七輪の間に空気を通し、熱を放出する独自の構造を採用した。これにより加熱してもケースは熱くならず、やけどやテーブルを傷める心配がない。天板の直径は二十三センチ。従来は二十六〜二十九センチが主流だった。

シンプルな白地など3種を用意した

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 従来製品と同様、高断熱性で、少ない炭でも火が立ち消えになることはない。遠赤外線効果で食材の表面はパリッと仕上がり、中にうまみを閉じ込める。エイジデザイン(金沢市)が七輪の製品の構造や絵柄で協力した。シンプルな白地のほか、昔ながらの九谷焼の絵柄をアレンジするなど三種を用意した。

 受注生産で八月から取り扱いを始め、既に複数の注文がある。価格は四万五千〜五万四千円(税別)。現在、受注から一カ月程度で納入している。

 今後は首都圏のセレクトショップや百貨店での製品販売や、通販での展開を検討。納入期間も短くする。鍵主哲(てつ)社長は「食卓や縁側に置いて、食材一つ一つを丁寧にあぶりながらゆったりと食事を楽しんでもらえれば」と期待している。

 問い合わせは鍵主工業=電0768(82)0780=へ。

 珪藻土 藻類の一種「珪藻」の殻が海底に沈み、時間をかけて堆積した土。目に見えない小さな気孔がたくさんあり、吸水性や断熱性に優れているのが特徴。奥能登で採れる珪藻土は粘土や砂が適度に混ざり、焼くと固まりやすいため、七輪に最適とされている。

 

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