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狙いを聞く

「洗濯」通じ社会貢献を ヤングドライ 栃谷義隆社長

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東海地方で高齢者事業

 クリーニングチェーンのヤングドライ(富山市)は七月下旬、病院や介護施設などの高齢者向け事業を三重と愛知両県内で本格的に始めた。栃谷義隆社長は「社会に役立つビジネスモデルを提供する」と意欲を見せる。一般クリーニングの高付加価値ブランド「+Plus(プラス)」も立ち上げ、まずは東海地方で浸透を図る。(坂本正範)

 −高齢者向けの事業をなぜ三重と愛知で。

 「約二年前に三重の同業者の経営に一部参画した。その会社は一般クリーニングと高齢者向け事業をやっていたが経営が行き詰まった。当社に事業を肩代わりしてくれないかという話があり、一月に引き継いだ。津市の新支店の工場が稼働した七月二十日から本格化させた。二県の病院や介護施設の約百カ所で入居者の下着などを回収、洗濯して配送している」

 −今後の展開は。

 「富山市とその周辺のエリアで九月から始める準備をしている。団塊の世代が七十代になり、この事業は非常に必要ではないか。当社の従業員に『皆さんもそんな先の話でない』と話すと『そうですよね』という顔をする。高齢社会の中で社会に役立つビジネスモデルを提案していく」

 −新ブランドの狙いは。

 「北陸では『早く、安く、仕上がり最高』というイメージが根付いている。当社が今後生きていく中で、品質を上げて単価もいただこうと。三重は個人のクリーニング店が多く、大手が少ない。平均単価も高い。ならばあえて安くやる必要はなく、オプションとして付けているサービスを全部純正にして単価をいただく。コートなら撥水(はっすい)、ワイシャツならクリーン加工や簡単な染み抜きも付ける。ひと手間かけて、それに見合った料金をいただく。売り上げはしっかり出ている。地元のお客にとっては高い価格の感覚ではなく、受け入れられている」

 「三重や愛知の新しい店をプラスにし、県全体を変えていく。富山もイメージを変え、今までの派手な青白、黄色から少しずつトーンを下げていこうかと考えている。北陸も徐々に変えたいが、イメージを明日から変えるのは難しい。急に値上げして許されるかということもある」

 −クリーニング業界の経営環境はどうか。

 「人口減を考えたとき、まだまだ厳しくなるだろうと予測している。なおかつ高齢化していく。本当にいろんなことを考えないといけない。当社は一つ一つのエリアで収益を上げる形にする。エリア拡大も必要だろう」

 とちたに・よしたか 富山商業高、流通経済大経済学部卒。東京の大手クリーニング会社に勤務した後、1986年にヤングドライに入社。2006年10月から社長。趣味は各地のショッピングセンターを見て歩くこと。座右の銘は「知行合一(ちこうごういつ)」。知識と行為は一体で切り離すことはできないという意味。富山市出身。57歳。

会社メモ

 1929(昭和4)年に富山市桜町で「旭屋クリーニング商会」を創業し、66年に取次店の名称を「あひるのマークのヤングドライ」にする。76年に会社設立。2006年に株式会社化した。北陸3県のクリーニングチェーンの最大手。東海や関西にも積極的に広域出店し、現在は新潟から兵庫までに約330店を展開している。アヒルのキャラクターの名称は「ヒルビー」。グループの17年8月期の売上高は約45億円。本社は富山市野々上。

 

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