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狙いを聞く

7信金で連携強化を 富山信金 山地清理事長

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側近、にいかわ理事長に

 富山信用金庫(富山市)は三月、元職員による顧客の預金着服で理事長が辞任したにいかわ信金(富山県魚津市)のトップに、当時常務理事だった岸和雄氏を送りこんだ。異例の人事はにいかわ側からの協力依頼というが、「将来の合併への布石か」との臆測も。山地清理事長は合併に否定的な見方を示す一方、県内全七信金の連携を一段と強化したい考えを強調した。 (平野誠也)

 −にいかわ信金に側近の岸氏を送り出した経緯は。

 「昨年末、にいかわ信金の前理事長から相談を受け、後日、にいかわ信金の他の役員たちから話も聞いた。役員が総退陣する事態になれば大変なことになる。ちゃんと支える姿勢を市場に見せなければだめだと考えた」

 「にいかわ信金は金融以外の他業態出身の人が代々トップを務めていた。金融界の環境が厳しくなる中、業界や信金のことをよく知る人が適任と考え、私の片腕だった岸氏を推薦した。岸氏は富山信金に五十年間勤めた。営業推進もコンプライアンス(法令順守)のこともやり、統治能力がある。オールラウンドプレーヤーだ」

 「富山信金も収益を出すのが大変で、断ることもできた。しかし、私は以前から富山への誘客でも何でも県内の七信金で連携しようと言ってきた。もし、にいかわ信金が(今回の不祥事で経営が)崩れてしまうと富山県の信金全体にとってもマイナスなので、それを何とか食い止めたかった」

 −今後のにいかわ信金との関係はどうするか。

 「にいかわ信金に限らず、七信金で事務やシステムの共同化、協調融資を進めたい。二月には五信金で県西部の企業に協調融資をした。第二弾として、今月末には六信金で県西部の別の企業に十一億円の協調融資をする」

 −今回の理事長人事でにいかわ信金との合併が念頭にあるのか。

 「合併すれば何とかなるという意見もあるかもしれないが、コスト削減や収益向上の努力をしないままではどうにもならない。にいかわだけの話ではない。合併するなら互いに、例えば一つの店内に複数の店を併設する店舗内店舗を導入してコストを削減したり、顧客へのコンサルティング業務などで収益を上げたりする努力が必要。今は合併でなく、事務の共同化などできることを進める時だ」

 やまち・きよし 法政大経営学部を卒業後、1972年に富山信用金庫に入庫。中野支店長や本店営業部部長、常務理事、専務理事などを経て2009年6月から現職。10年6月から富山県信用金庫協会長。今月14日まで2年間、北陸地区信用金庫協会長を務めた。富山市出身。68歳。

会社メモ

 1902(明治35)年に富山売薬信用組合として創業し、51年に富山信用金庫に改称した。2003年に射水信金、11年に上市信金とそれぞれ合併。16年7月に営業地区を富山県全域に拡大した。18年3月末現在の預金残高は4056億9700万円、貸出金残高は1707億2900万円。富山市を中心に29店舗がある。5月末現在の会員は2万7892人、役職員は280人。

 

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