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狙いを聞く

4県でシェア1位を ゲンキー 吉岡伸洋副社長

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生鮮食品導入で競争力

 ドラッグストアのゲンキー(福井県坂井市)は、石川、福井、岐阜、愛知の北陸東海四県で拡大路線を続ける。昨年十二月に持ち株会社に移行し、競争激化の小売業界で生き残るために企業の合併・買収(M&A)を仕掛けるつもりだ。吉岡伸洋副社長営業本部長は「四県でシェアトップにならないと他県に出ない」とこだわる。(坂本正範)

 −持ち株会社にした理由は。

 「多店舗展開する中で昨年六月から青果や精肉などの生鮮食品を導入したが、まだ生鮮の技術が不足している。それを補うために技術を持っている会社と一緒に仕事できればと考えた。受け皿として持ち株会社をつくり、M&Aも含めて準備している。コンビニに対抗できるよう総菜にも力を入れるので、実店舗を持っていない加工会社も含めて考えていきたい」

 −「四県でシェア一位」という出店戦略の考え方は。

 「例えば石川県のクスリのアオキさんは多くの県に店を広げている。どちらが良い悪いでなくて、シェアを高めない限り、新しい土地へ出ても足元で利益が出てこない。当社は生鮮も含めて物流を自前化したいと思っている。狭い地域に展開するほうが効率も良い。青果を扱う上ではエリアを広げるのでなく、狭い地域で物流を実施したい」

 「二〇〇〇年に富山市に一店を出したが撤退した。当時は集中出店という考え方が乏しく、石川に一店、富山に一店ととびとび出店だった。長野、三重から物件の案内がくるが、一店を中途半端にやるとだらだらとなる可能性があるので、かたくなに四県でやろうと」

 −生鮮食品を導入した理由は。

 「本来、当社の得意分野でなく、生鮮に手を付けないという考え方だった。しかし理由が二つある。一つはお客さまの不便。ドラッグストアに来る人は『今日は野菜がそんなにいらない』と思ってもスーパーへ行かなければならない面倒さがあった。買い物風景で『時間を節約したいのに』というのが見えた。もう一つは、来店頻度を高めるにはそれまでの商材プラスアルファ、購買頻度の高い生鮮品が必要だった」

 −事業全体の課題は。

 「一つ目は生鮮の鮮度レベルをスーパーの水準に持っていけるか、多店舗展開しながらできるかどうか。二つ目が店舗開発。右肩上がりで店舗数を伸ばそうとすると、候補地が確保できるかどうか。しかも四県にこだわりながら。三つ目は人材確保だ」

 「ドラッグストアは現在、二つに分かれている。調剤を中心に医薬品と化粧品を網羅する会社と、当社のように食品との境界線を気にせずやっていく会社。当社は五分で店に来て、五分で買い物して、五分で帰る『五分間ストア』。四県であれば、どのエリアに住んでいる人にとっても車で十分圏内にあるような店にしたい」

 よしおか・のぶひろ 金沢大学経済学部卒業。1995年にゲンキー入社。2000年9月に取締役となり、社長室長、店舗運営部長、総務部長を経て09年4月に取締役副社長に就任。13年1月にIE本部長、17年8月から営業本部長を務める。東大阪市出身。49歳。

会社メモ

 1988年に「ゲンキーつくしの店」を福井市で創業。90年にゲンキー設立。97年に石川、2001年に岐阜、02年に愛知に進出。03年に日本証券業協会に株式を店頭登録、04年に東証ジャスダックに上場。10年に東証2部に上場、11年に東証1部に変更。17年12月に持ち株会社「Genky DrugStores」を設立し、東証1部に上場。17年6月期の連結業績は売上高が833億9900万円、営業利益が38億4900万円、純利益が28億4500万円。店舗数(4県で計212)と県別シェア(順位)は福井が55で1位、岐阜が96で2位、石川が16で4位、愛知が45で7位。本社は福井県坂井市丸岡町。

 

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