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狙いを聞く

迅速、丁寧対応が大事 日本損害保険協会北陸支部委員会 吉持敏彦委員長

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豪雪の保険金支払額増

 日本損害保険協会北陸支部委員会(金沢市)の吉持敏彦委員長は、豪雪の被害を受けた北陸三県で一〜二月の自動車保険、火災保険の支払いの相談件数が急増していることを明らかにした。三月分も含めると、豪雪による保険金の支払額は百億円余りに達した昨年十月の台風21号を上回る可能性も示した。「被害に遭った人に寄り添い、迅速で丁寧に対応することが一番大事」と強調した。 (平野誠也)

 −北陸三県で雪害の相談状況はどうか。

 「支部会員九社のうち、大手四社を含む六社が一〜二月に相談に応じた事故受付件数は速報ベースで、自動車保険が(雪害による分を含めて)前年同期の一・五倍の計四万七千二百五十一件。火災保険は、雪害と寒波による水道管破損の関連分が一〇・四倍の計九千百九十七件だった」

 −どのような事故の相談があったか。

 「自動車保険では路面の凍結によるスリップ事故が一番多かった。屋根からの落雪で車のワイパーなどが被害を受けたり、(簡易な車庫の)カーポートの屋根が壊れて車が損害を受けたりしたケースも目立った。火災保険では雪の重みで屋根や門塀、雨どいなどの被害が多かった。業務用や家庭用の太陽光発電施設、ビニールハウスの被害が相次いだのも特徴だ」

 −豪雪での保険金の支払額はどれほどの規模になりそうか。

 「昨年十月の台風21号による三県での保険金支払いは一万六千八百九十八件で計約百一億五千万円。雪解けで事故の報告が増えることも想定されるので、台風21号での支払額を超える規模になることも十分考えられる」

 −支部として豪雪にどのように対応しているか。

 「こういった時こそ、われわれは社会的使命をしっかり果たしていかなければいけない。被害に遭った人に寄り添い、迅速で丁寧な対応をしていくことが一番大事だ。会員各社にもそう呼び掛けた。北陸財務局福井財務事務所などが金融機関に金融上の措置を要請したのを受け、保険料の支払い手続きがなかなかできない場合は猶予するなどの対応を徹底した」

 −北陸は「雪国」とはいえ長年、豪雪を経験していなかった。リスクへの備えがあらためて大事になる。

 「協会や各社、代理店として事前にもっと啓発活動をしなければいけないと感じた。例えば、寒波が来ると言われていた段階で、水道管の凍結を防ぐため蛇口から少し水を流しておくとか、雪が降り続く時はどのタイミングで除雪をすればいいかなどを予防のために伝えることが大事だ」

 よしもち・としひこ 大阪市立大商学部を卒業後、1983年に住友海上火災保険(現・三井住友海上火災保険)に入社。東京企業第一本部総合営業第四部長、北海道本部札幌支店長などを経て2015年4月から理事北陸本部長。17年6月から日本損害保険協会北陸支部委員会委員長を兼ねる。大阪府出身。57歳。

メモ 

 日本損害保険協会北陸支部委員会によると、北陸3県の1〜2月の事故受付件数(会員6社分、速報値)は、自動車保険が前年同期比1万5058件増えた。内訳は車両単独事故が9841件、対物事故が5217件。これらの多くが豪雪の影響とみられる。火災保険のうち、雪害と水道管破損の受付件数は8314件増加。大半を占める雪害は前年同期の11.3倍、水道管破損は5.3倍に膨らんだ。

 

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