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狙いを聞く

ブームに流されずに 北陸ベトナム相互企業進出促進協会 三谷充会長

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現地事情、課題を助言 

 「第三次ベトナム投資ブーム」といわれる中、「北陸ベトナム相互企業進出促進協会」が発足した。会長に就任したのは一九九三年にベトナムに進出した三谷産業(金沢市)の三谷充会長。実績と経験から北陸三県の企業の背中を押すつもりだが、ブームに乗る動きには懸念も。場合によっては「耳の痛い話もする」と言う。(坂本正範)

 −協会設立の経緯は。

 「駐大阪ベトナム総領事から『ベトナムへ進出できるような会を北陸でつくりたい。まとめてほしい』と頼まれた。当社は進出して二十四年たつが、どの省庁のだれにどういうボタンを押せばいいかなかなか見えない。当社は克服したが、これから進出しようとする企業も同じ状況なのは確か。法律はよく変わり、法解釈がつかめない。『こういうところがちゃんとしないと、われわれとしては仲良く集まることしかできません』と言うと、総領事は『総領事館が責任を持ってアドバイスする』と。障害がなくなるわけではないが、低くなる。春に話があって九月に引き受けた」

 「進出したい企業が当社と同じ苦労をしないようにアドバイスし、総領事館の力を借りて早く行けるのが狙い。現在、石川県内の十社強から申し込みがある。現地から『日本、北陸に進出したい』と言ってきたときにサポートしてあげられるかが将来の仕事になる」

 −ベトナムの魅力は。

 「知的レベルが高く学習が好きな国民性、治安が良い、日本人が食事になじめる。『賃金が安いでしょう』とよく言われるが、教育レベルが高いので賃金は必ず上がる。安い賃金を求めるならベトナムは不向き。日本では得られない知的レベルの高いエンジニアを求めるなら正解。細かい仕事、しっかりした手作業をしてもらうのもいい」

 −どう助言するのか。

 「着実に地に足をついた進出ができるようにサポートしたい。撤退した企業も何社か見ている。そういう企業の多くはブームに乗って進出した。私はブームで進出するものでないと思っている。自分の目と足でちゃんと確認し、会社のニーズと合致すれば進出してもいい。猫も杓子(しゃくし)も、で行くのは無駄。だから私は逆に『もう少し考えられたら』と言う場合もあると思う。『ベトナムへいらっしゃい』だけでなく、耳の痛い話をする」

 −課題はあるか。

 「総領事館や大使館を通じて『こういう問題がある』と警報を鳴らすと同時に、会員にきちんと伝えることが大事。安心して進出できると思ってもらえれば成功ではないか。当社がうまくいかなかったことも開示したい。同じ失敗を二度三度するのは無駄だから」

 みたに・みつる 慶応義塾大法学部卒。長瀬産業を経て三谷産業副社長、社長、2007年6月から現職。ニッコー(石川県白山市)と三谷サービスエンジン(同県野々市市)の代表取締役会長を務める。公職は金沢商工会議所議員、北陸経済連合会理事、金沢経済同友会副代表幹事など多数。座右の銘は父親から贈られた「熟慮断行」。趣味は浄瑠璃、料理。金沢市出身。63歳。

メモ

 三谷産業、フラワーショップチェーンのジャパン・フラワー・コーポレーション(富山県射水市)、繊維向け界面活性剤メーカーの日華(にっか)化学(福井市)の3社が事務局となり、10月に発足した。駐大阪ベトナム総領事が名誉会員を務める。会費は無料。会員の業種業態は問わない。3県以外の「域外会員」として東京の企業が入会を希望している。第1回の総会を近く開催予定。来年夏に視察団の派遣を計画している。

 

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