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狙いを聞く

化粧品「全て」こだわる ケイズ 角嶋一幸社長

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容器デザインにも力

 化粧品製造のケイズ(金沢市)は顧客の要望に応じて容器の選定からデザイン、中身の製造まで全てを手掛ける「オールインワン体制」が強み。大手や老舗など多くの競争相手がいる中、今夏には品質管理などの国際規格を取得した。角嶋一幸社長は「当社は新参者だが、お客の困り事に応対でき、情報を調べる力も持つ『化粧品コンシェルジュ』を目指す」と意欲を見せる。 (織田龍穂)

 −オールインワンでの製造体制にこだわるのは。

 化粧品は「女性が夢を買う」ものだから、商品を手にした時に満足感を得ることが大事。化粧品の中身は透明だったり、白い液体だったりどうってことないから、中身だけこだわってもいけない。だから容器に力を入れることが重要。かつてお客さんが容器や印刷を別の業者に頼み、すごく手間がかかったので、注文書一枚で発注できるような体制ができないかと考えた。

 −金沢で化粧品を作る理由は。

 とにかく地元が好きだから。水や空気がきれいなことも化粧品を製造する上でイメージが良い。加えて金沢は伝統工芸の街。化粧品の品質管理には繊細な美的感覚が必要だから、そういう意味でも真面目な人が多くてやりやすい。加賀野菜や海産物など化粧品に活用できる可能性のあるモノが多いのも魅力。

 韓国や中国、台湾などには日本にない斬新な容器があるが、品質がまちまちだから他社は扱わなかった。当社は海外から届いた容器を社内で検査して良い物だけを出荷する体制をつくった。これが非常に好評。当初は仕入れた半分は不良品で利益も厳しかったが、技術交流会を通じて指導して品質は徐々に上がった。今は容器の売り上げの四〜五割は海外。今年は60%が目標だ。

 −化粧品の製造と品質管理に関する国際規格「ISO22716」を八月に取得した。

 製品の品質に対する従業員の意識を高めることが一番の理由。金沢では化粧品を作る会社がなく、従業員も経験がないから何が安全で安心か分からない。私自身、化粧品の容器は分かっても製造は経験がなく細かく指導できない。だから従業員が守らなければならない基準を徹底させる意味で導入した。社内がしっかりすれば、それがお客さんへのPRにもつながる。

 −今後の目標は。

 売上高は二〇一七年三月期が約十八億円で、一八年三月期に二十一億を目指している。中期的には二〇年までに三十億が目標。売り上げだけでなく利益をしっかり出して従業員に還元したい。出産後も仕事を続けてくれるパート従業員が多いので、将来的に保育所を持つことも考えている。

 かどしま・かずゆき 中学卒業後、ガソリンスタンドや鮮魚店勤務を経て定置網や底引き網の漁師を経験。その後、化粧品の販売促進支援の手伝いで上京したのを機に化粧品と出合い化粧品の容器問屋に勤務。1998年に独立し、ケイズプラントを立ち上げた。好きな言葉は「融和」。それぞれの個性を壊さずに一つにまとまって力を生む、という意味。社長引退後は漁師に戻るのが夢。金沢市出身。54歳。

 会社メモ 1998年に化粧品容器の企画・販売を手掛ける「ケイズプラント」として創業。2011年に角嶋社長が経営する化粧品受託製造のワムインターナショナルを合併。現社名のケイズとして化粧品製造の体制を確立した。相手先ブランドによる生産(OEM)が主で、自社ブランドは持たない。昨年8月に金沢市松村町から専光寺町に本社・工場を移転した。従業員は正社員約60人を含めて約100人。

 

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