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狙いを聞く

緩い連携で地域活性 高岡信金 在田長生理事長

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「たかしん5」2年目

 「たかしん5(ファイブ)」−。子どもに人気の戦隊ヒーローではない。「たかしん」の愛称で知られる全国各地の五つの信用金庫が連携したグループ名だ。メンバーの一つ、高岡信用金庫(富山県高岡市)の在田長生理事長は「情報交換で地域活性化を」と、二年目の活動に一段と意欲を見せる。 (坂本正範)

 −たかしん5を昨年五月に設立した経緯は。

 岐阜県の高山信金の職員が高岡市を訪れた際、市内のあちこちに「たかしん」の赤い看板があるのを見て、「うちもたかしんだが、高岡にもたかしんがある。何かできないか」と思ったらしい。高山市は外国人の観光客が非常に多い。北陸新幹線が開業し、ビジネスマッチング、観光振興、地域産品の紹介などお互いに何かできないかという話が一昨年秋に当金庫にあった。発起人は高山信金。そのときに「たかしん」は全国に五金庫ある、一緒にできないか、となった。名称は複数の候補の中から、各金庫の理事長が「一番ぴったりくる」と合意して名付けた。信金中央金庫にも「分かりやすい」と言われた。

 −どんな活動をしているのか。

 昨年暮れに定期預金の冬のキャンペーンをやった。お互いの地域産品を知ってもらおうと、各金庫の商品をほかの四金庫のお客さまに提供した。うちは昆布、高松は讃岐うどん、宮崎県の高鍋は地鶏など、こんな産品があると知ってもらういい機会になった。年金友の会の旅行もしている。人材交流も図りたい。女性リーダーの会の勉強会を今月に東京都内で、男性のトップセールスマンの交流会を十月に高岡で開く予定。

 今年は大規模災害時の相互支援協定も結んだ。昨年四月の熊本地震のとき、北九州地区の金庫は同じような災害協定を結んでいたが、何度も余震があって、近隣ではかえって援助ができないと聞いた。遠隔地なら相互援助できると、災害協定を結んだ。

 −実際に活動した感想はどうか。

 ぎちぎちの協定でなく、緩い関係で二、三カ月ごとに事務局が情報交換して「今度はこういう内容で勉強会をしようか」と。打ち上げ花火を上げて一回で終わってしまっては何もならない。営業面などいろんな意味で良い刺激になる。

 −今後の取り組みは。

 どうやって地域活性化するか。人口減少を嘆いても始まらないので、お互い情報交換して、対策を参考にしたい。富山県西部の氷見や高岡などは人口減少のスピードが速い。行政ばかりを頼りにせず、知恵を出し合いたい。今は大企業誘致の時代ではない。私がいつも言っているのは、小さくてもいい、働く場の確保をしてU・I・Jターンの人材をいかに確保するか。これが中小企業を相手にしている信用金庫の仕事、使命だと。たかしん5は当分続けたい。

 ありた・ちょうせい 慶応大工学部卒後、高千穂バロース(現日本ユニシス)入社。三協アルミニウム工業(現三協立山)を経て2001年高岡信金入庫。総合企画部長、常勤理事、常務理事、専務理事、副理事長などを経て10年4月から現職。富山県高岡市出身。65歳。

 メモ 高岡信金、高山信金(岐阜県高山市)、高崎信金(群馬県高崎市)、高松信金(高松市)、高鍋信金(宮崎県高鍋町)が2016年5月、東京都内で「たかしんサミット」を開き、地方活性化に向けた包括的連携協力に関する覚書を締結した。1年目は観光など「地域交流」をテーマにした。2年目は「人的交流」をキーワードに勉強会などを予定。7月11日には大地震や津波、台風、豪雨など大規模災害時の相互支援協定を結んだ。

 

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