トップ > 北陸中日新聞から > 北陸けいざい > 狙いを聞く > 記事

ここから本文

狙いを聞く

夢の紙パンツ 世界へ ハッソー 山田菊夫社長

写真

 最近、新聞の全面広告やテレビCMで「ハッソーケア」の言葉をよく見聞きする。衛生、清掃用品製造のハッソー(東京)が昨年末に全国発売した使い捨て紙パンツのブランド名だ。石川県志賀町に工場を持ち、大手メーカーや量販店のブランドでの生産が主力の同社にとって、大人向け紙パンツは初の自社のみの展開。「来年にかけて海外でも販売攻勢をかける」と語る山田菊夫社長は、このパンツ関連で来期(二〇一八年十二月期)は百億円規模の売上高を目指す。(網信明)

大人向け 問い合わせ殺到

 −女優の夏木マリさんを起用したCMや新聞広告が目を引く。

 下着のようなすっきりした見た目と、絹のような肌触り、蒸れにくさを備えた大人向け紙パンツ。競合品より付加価値が多く、価格競争力も高い当社の自信作。大掛かりなPR戦略は、初の自社展開の製品で認知度を高める狙いから。発売は今春の予定だったが、大手ドラッグストア二社から「早く売らせてほしい」と強い要請を受けて前倒しした。生産が追い付かず、消費者から「どこで売っているのか」と問い合わせが相次ぎ、関心は高い。

 −現在の生産、販売体制はどうか。

 中国で生産したパンツ本体と、石川の工場で生産した吸水パッドとセットにして箱詰めし、全国へ出荷している。大手のドラッグストアやホームセンター各社と商談を進めていて、四月以降に店頭に製品が並ぶ見通し。六月ごろにはパンツの横漏れ防止機能を高め、履き心地を良くした紙パンツの投入も計画している。現在、月産百万枚のペースで、販路が拡大している。一八年十二月に十倍の一千万枚に引き上げたい。

 −海外での販売は。

 大人用を欧米の大手流通企業のブランドで生産する方向で商談している。出生率が高い東南アジアに一歳以上の子ども向けを売り込む予定で、今年後半にもマレーシアやインドネシア、タイなどでテスト販売する。国内外で販売拡大するためタイ工場を拡張した。

 −派生製品も考えているのか。

 蒸れにくいパンツの素材を加工してレインコートを製品化し、年内にも発売する。上場企業のブランドでコンビニエンスストアをはじめ、野球場やサッカー場、有名レジャー施設の売店に並ぶことになりそう。価格は税抜き三百五十円程度と、競合製品より手ごろな価格にする。旅行用下着やマスク、トレーニングウエアにも応用したい。

 −売り上げへの貢献は大きい。

 来年にかけて国内外で販売攻勢をかける。当社グループの一七年十二月期の売上高は前期比六割増の九十億円と予想している。一八年十二月期は百九十億円が目標で、約半分をパンツ関連が占める。海外販売が軌道に乗れば二〇年にはパンツ関連で五百億円になる。

 やまだ・きくお 私立世田谷学園高校卒業後、民間企業勤務を経て2001年に東京都内でハッソーを創業。中国やタイ、米国などに製造拠点を次々と開設した。普段は中国の拠点で製品開発に打ち込み、日本との間を行き来している。好きな言葉は「ありがとう」。趣味は製品開発で「仕事に集中している時間が気持ちいい」。島根県出身。67歳。

 会社メモ 2001年に東京で設立。同年に中国に製造拠点を設けウエットティッシュなどの衛生、清掃用品の製造を始めた。国内外の大手家庭、衛生用品メーカーや量販店などから相手先ブランドによる生産(OEM)を受注。タイや米国にも製造拠点を構え、15年に石川県志賀町に石川工場を開設した。新開発の使い捨てパンツを16年11月から「ハッソーケア」のブランド名で発売。グループ全体の従業員数は約700人。

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索