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コラム 風紋

坂道の古老

 おわら風の盆のころ、八尾・諏訪町の家の軒先に腰を下ろし、坂の道筋をみつめる古老がいる。おわら節の三味線の第一人者、杉崎茂信さん。凜(りん)としたたたずまいで観光客におわらの魅力を伝える。

 本業は大工。三味線の師匠は博徒だったという。「何事もものにならないものはいけない」と、師匠からばくちなどの遊びを禁じられ、三味線に打ち込んだ。つるりとした気品は師匠ゆずりなのだろう。

 大病を患いながら、まもなく九十歳。「長生きしとれば、人生なんとかなる」。坂道でずっと、お目にかかれる風の盆であってほしいと願う。 (編集局長・大場司)

 

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