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北陸文化

TOKYO2020 和の文化広げる好機 大日本茶道学会 田中仙堂会長に聞く

「伝統が息づく金沢は東京人にもアピールしたい町」と語る大日本茶道学会の田中仙堂会長=金沢市内で

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 茶道流派の一つ大日本茶道学会の田中仙堂会長が金沢市であった「茶の湯文化学会」の例会で講演した。「岡倉天心『茶の本』をよむ」(講談社学術文庫)の著書もある田中会長に話を聞いた。 (聞き手・松岡等)

 「茶の本」の中で天心は「茶は哲学である」ということを説いた。金沢は鈴木大拙が出た地。ちょうど大拙も西洋に向かって東洋の思想を説こうとしていた時代だった。欧州人が「お茶は退屈な儀式だ」と言ったのに対し、天心は単なる儀式ではなく思想、哲学があると主張した。そこで「宗教」という言葉を使ったが、強烈な信念体系といったほうが分かりやすい。東洋では、何も神様を信じていなくてもいいんだ、自分の生きている信念のために命をささげられるということを言っている。

 「茶の本」が書かれた一九〇六年の一年前、流派の創立者である田中仙樵が「茶禅一味」という本を書いた。精神性というものを禅で考えようとしたのは天心に通じる。

 自分が会長になって「お茶から広がる和の世界」というスローガンを掲げた。お茶を入り口にして日本人が持っていた感性を広げようということ。四季の移り変わりに敏感になったり、心遣いに気づくようになったり、あるいは工芸に興味を持つのもいい。茶はその接点、ポータルサイトになる。

 今年は流派が百二十周年。茶を通じて日本文化に親しみを持ってもらうことを特にアピールしていきたい。東京五輪・パラリンピックに向け、茶、花、着物、畳の四業界が「チームj−culture2020」という取り組みをしている。業界を超え、トータルで日本文化を若い人、日本を訪れる世界の人に伝えるチャンスだと思っている。

 

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