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北陸文化

「収容所のプルースト」を翻訳、出版 岩津航 金沢大教授

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29日、金沢で講演も

 零下40度にもなる極寒の旧ソ連捕虜収容所でマルセル・プルースト「失われた時を求めて」についての講義を聴くとはどんな体験か。ポーランド人画家、ジョゼフ・チャプスキ(1896〜1993年)によるその講義録「収容所のプルースト」を、金沢大の岩津航教授(フランス文学、比較文学)が翻訳、出版した=写真。

 講義は「精神の衰弱と絶望を乗り越え、何もしないで頭脳が錆(さび)びつくのを防ぐため」に夜の食堂で行われた。チャプスキの驚くほどの記憶を頼りに。収容されていた将校や兵士は後に「カティンの森事件」で処刑される。チャプスキは奇跡的に生きのびた数少ない1人だ。フランス社交界の人間を描くポーランド人にとっての外国文学が、過酷な状況で生き延びる希望になっていたことに打たれる。

     ◇

 岩津さんの講演会「生きのびるための文学−『収容所のプルースト』を読む」が29日午後4時から金沢市石引の書店「石引パブリック」である。入場料1000円。本書を同店で購入した人は無料。

 同日午後5時半からは、著書に「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」(岩波書店)などがある栗原康さんの講演「あなたもわたしもテロリスト−20世紀のテロについて考える」も。入場料1500円。通しで参加の場合は2000円。ともに聞き手は共和国の下平尾直さん。予約は石引パブリックのホームページから、または(問)076(256)5692。 (松岡等)

 

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