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北陸文化

【映画】「もうろうをいきる」富山・射水で上映会 「誰でも社会の一員として」−西原監督

「もうろうをいきる」の上映会で参加者と語り合う監督の西原孝至さん(右から2人目)=富山県射水市のLETTERで

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 視覚と聴覚の両方に障害のある盲ろう者の日常を丹念に取材したドキュメンタリー映画「もうろうをいきる」の上映会が富山県射水市の「LETTER」(旧小杉郵便局)であった。会場には障がいのある人も多数来場し、監督の西原孝至さん(34)=富山市出身=とのトークに参加。西原さんは映画の撮影や上映を通じ「盲ろう者に社会に出てきてもらう働きかけが必要だと実感した」と話した。

 盲ろう者といってもさまざまな人がいる。映画に登場する8人も、障がいの生じた時期や程度に違いがあり、それぞれの人生を生き、コミュニケーションの方法も異なる。「日常にこそその人の人生が映る」という西原さんは、8人の生活ぶりを介助・通訳者らとのかかわりも含めて静かに追う。

 西原さんは全国に約14000人いるとされる盲ろう者のうち、全国盲ろう者協会が把握しているのが約1000人だと紹介。「日本の社会は長く障がいをマイナスと決め付けてきた。障がいだけでなく、性的マイノリティーなどを含め、違いは個性であり、社会全体で考えていくようにしていけたら」と語りかけた。

 富山盲ろう者友の会会長の九曜(くよう)弘次郎さん(43)=富山市=は、点字通訳を通して映画を体験した。トークでは約150人と推定される富山県内の盲ろう者のうち友の会で把握している人がわずか5人と明かした。自治体が個人情報保護を理由に存在を教えないことや、家族が社会参加に消極的なためだ。一方、映画が障がいについて知ってもらうきっかけになるといい、「社会の一員として誇りを持って生きていけるよう活動していきたい」と話した。

9日から金沢でも上映

 映画は9日から1週間、金沢市のシネモンドでも上映がある。9日上映後に西原さんが舞台あいさつする。 (松岡等)

 

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