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北陸文化

【芸術】9月3日〜10月22日 珠洲で奥能登国際芸術祭 参加アーティスト 固まる

芸術祭の内容を発表する総合ディレクターの北川フラムさん=石川県珠洲市で

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旧鉄道 旧保育所 秋祭り ヨバレ

地域丸ごとアート

 今年九月三日〜十月二十二日の五十日間にわたり珠洲市全域を会場にして開かれる奥能登国際芸術祭。その参加アーティストがほぼ固まった。二月十九日時点で十の国・地域から三十一組。越後妻有、瀬戸内の国際芸術祭も手掛ける総合ディレクターの北川フラムさんは十九日の発表会で「珠洲の地域にあるものを生かし、生活文化を世界の中で見ていく芸術祭になる」と強調する。 (松岡等)

☆ ☆ ☆

 能登半島の突端、三方を海に囲まれ、人口がピーク時の半分以下の約一万五千人にまで減った同市。「さいはての地で最先端の現代美術と出会う」がキャッチフレーズだ。アーティストたちは、十の公民館のエリアごとに、自然や風物、旧鉄道軌道、空き家などを利用して、過疎の地を新たに読み解き、作品をつくっていくことになる。

【左】ひびのこづえさん(Photo:abikosachie)【右】トビアス・レーベルガーさん(Photo:BarbaraKlemm)

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 大規模なインスタレーション作品で知られるトビアス・レーベルガーさん(ドイツ)は、旧のと鉄道の線路で空中に伸びる通路を計画している。さまざまなメディアを使うインドのグループ「ラックス・メディア・コレクティブ」も旧上戸駅を舞台にする。今年五月のベネチア・ビエンナーレ日本館に出品する岩崎貴宏さんも参加する。

 日本を代表する女性の現代美術家が集まるのも見どころ。コスチューム・アーティストのひびのこづえさんは、珠洲の風景や海に触発され、正院地区で旧飯塚保育所にさまざまな仕掛けを構想。塩田千春さんは珠洲の塩田に強くひきつけられ、大谷地区の旧清水保育所で海の記憶を表現する。近年、地元の秋田県で地域に根差した美術活動を展開する鴻池朋子さんは、日置地区のシャク崎にある柄島をアートで見せる試みに挑む。

ラックス・メディア・コレクティブ(Photo:SrinivasKuruganti)

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 地元にゆかりの作家や金沢美術工芸大にゆかりのある作家も。日本の前衛美術をけん引し、現在は同大大学院教授の河口龍夫さんは旧飯田駅で電車の忘れ物を集めた美術館を計画。同大教授で漆造形作家の田中信行さん、ともに金沢市出身でサイトスペシフィック(その場所に固有)であることをテーマにする真壁陸二さん、海外で活動するさわひらきさんらの作品も楽しみだ。

 芸術祭の期間中は奥能登の秋祭りのシーズンとも重なり、ほぼ毎日のようにどこかで地域が誇るキリコを見ることができる。祭りの最中には家主が自宅で御前料理を振る舞う「ヨバレ」の風習があり、これを味わうツアーも芸術祭に組み込まれている。作品の制作や展示への協力、案内を務める地元のサポーターを含めて、地域を巻き込むのも芸術祭の狙いで、過疎の地にどんな効果をもたらすかも注目される。

【左】河口龍夫さん【右】岩崎貴宏さん

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参加アーティスト(2月19日現在)

 浅葉克己(日本)▽アデル・アブデスメッド(アルジェリア /フランス)▽アローラ&カルサディージャ(プエルトリコ)▽石川直樹(日本)▽EAT&ART TARO(日本)▽岩崎貴宏(日本)▽ONGOING COLLECTIVE(日本)▽角文平(日本)▽金沢美術工芸大学アートプロジェクトチーム[スズプロ](日本)▽河口龍夫(日本)▽キジマ真紀(日本)▽鴻池朋子(日本)▽小山真徳(日本)▽アレクサンドル・コンスタンチーノフ(ロシア)▽さわひらき(日本)▽塩田千春(日本/ドイツ)▽リュウ・ジャンファ(中国)▽田中信行(日本)▽中瀬康志(日本)▽エコ・ヌグロホ(インドネシア)▽Noto Aburi Project(日本)▽バスラマ・コレクティブ(スペイン)▽ひびのこづえ(日本)▽深沢孝史(日本)▽ギム・ホンソック(韓国)▽真壁陸二(日本)▽よしだぎょうこ+KINOURA MEETING(日本)▽吉野央子(日本)▽ラックス・メディア・コレクティブ(インド)▽力五山(日本)▽トビアス・レーベルガー(ドイツ)

 

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