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北陸文化

【アート】風景と食 設計室ホー 赤城山のふもと 食と暮らしひもとく

今年9月に行われた「見えない神様−粕川の祈りとたべもの」のパフォーマンス=前橋市で

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 富山と東京を拠点にするアートユニット「風景と食設計室ホー」が、前橋市のアーツ前橋で開かれている「フードスケープ 私たちは食べものでできている」展(来年一月十七日まで)に参加している。赤城山のふもとで続く神事と食事のパフォーマンス、それを記録した展示を通して、失われつつある地域の暮らしを記憶にとどめようとする試みだ。

 ホーは永森志希乃さん(富山県射水市)と高岡友美さん(東京)のユニット。食を風景、文化、社会などの切り口でとらえ、アートプロジェクトなどでその場所でしか体験できないインスタレーションやケータリングなどを展開している。

 前橋市東部の粕川地区は赤城山山頂近くの火口湖「小沼」を源流にする粕川沿岸の農村地域。二人は二〇一四年から調査を始め、文献やお年寄りらからの聞き取りで、食と深く結びつく粕川の暮らしを、「見えない神様−粕川の祈りとたべもの」と題してひもとく。

 赤城山の中腹に住む親神が下流の子神に向けてにごり酒を流すという「粕流し」の神事を含め、参加者が八百万神(やおよろずのかみ)の神への供え物に出合いながら山を登り、上流の滝沢不動尊では神々の物語などの朗読と地域に伝わる食を味わうイベントを九月に実施。展示では農業、養蚕などの歴史、伝統を紹介しながら、食が地域の精神性と不可分であったことを顕在化させている。

 「フードスケープ」はアーツ前橋が、「住」「衣」に続き「食」をテーマに内外の十四組のアーティストが参加、展示する。環太平洋連携協定(TPP)などで揺れる食をめぐる社会の在り方、自然と環境、身体とのかかわり、土壌や微生物、発酵の仕組みなど、アーティストごとにユニークなアプローチで食を考える作品を紹介している。 (松岡等)

 

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