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北陸文化

【美術】開光市さん初の回顧展 石川県立美術館

「夢の錯乱」(2016年、縦218センチ、横291センチ)

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新展開 色と構図 ベルリンで個展も

 画家・開光市さん(石川県白山市)が金沢市の石川県立美術館で開いている個展(18日まで)は、学生時代のデッサンから近作までの画業をたどる開さんにとっては初めての回顧展だ。8日からベルリンで個展を予定し、欧州の経験から画風に変化を見せながらも、「人を描くことは変わらない」と語る。

 開さんは金沢美術工芸大学部時代の「傘」(1978年)で既に、後に一貫してモチーフにする二重、三重の顔を持った人物を描いている。無表情だが、外界を疑っているように何かを見詰めている視線が画面に与える独特の不気味さ。

 個展には、仮面が割れたりはがれたりしているような多重の顔、爬虫類(はちゅうるい)を思わせるアクロバチックな姿勢の人物を描いた大作が並び、独特の世界を生み出してきたことが分かる。

「朝の模様」(2015年、縦194センチ、横162センチ)

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 「人間はきれいなものばかりでできているわけではない。生きていること自体、格好いいことじゃないでしょう。人のいろいろな面を描きたいという気持ちは変わらない」

 それでも2009年にパリで個展を開き、3カ月間、滞在して描いた作品には欧州の空気感が反映した。「風景を入れて描きたくなった」という作品群の背景にある青や赤の色が鮮やかさと深みを増し、日本画を思わせる構図にも変化が見られる。

 パリでの経験をきっかけに開かれることがベルリンのギャラリーでの個展は8日から来年1月7日まで。「ドイツでどう見てもらえるか楽しみ」と語る。 (松岡等)

 

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