トップ > 北陸中日新聞から > 北陸文化 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

北陸文化

【映画】オリベイラ監督追悼

12月10日からシネモンドで上映の「アンジェリカの微笑み」(2010年、97分、カラー、(c)Filmes Do Tejo II, Eddie Saeta S.A., Les Films De l’Apres−Midi,Mostra Internacional de Cinema 2010)

写真

来月2日から3日間特集上映 金沢21美 

 世界最高齢の映画監督として知られ、百六歳で昨年亡くなったポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリベイラ監督を追悼し、作品八本が十二月二日から三日間の日程で金沢21世紀美術館で特集上映される。日本初公開で今後、国内では上映される可能性も少ない作品も含まれ、オリベイラ作品に触れる貴重な機会になる。

 一九〇八年、ポルト生まれ。四二年に「アニキ・ボボ」を発表後、別の仕事をしながら映画制作を続けたが、六二年に「ポルトガルには検閲が存在する」と発言したことで投獄を経験。七四年の独裁政権が終わると次々に作品を世に送り出し、百歳を超えた後も瑞々しい映像を撮り続けた。

 日本では九三年のポルトガル映画祭で初めて特集上映され、同年の東京国際映画祭で「アブラハム渓谷」が最優秀芸術貢献賞を受賞。映画評論家の蓮実重彦さんは「世界最大の映画作家」と評する。

「アブラハム渓谷」(1993年、カラー)

写真

 劇場用長編デビュー作「アニキ・ボボ」から遺作となった「レステロの老人」(二〇一四年)までの幅広い作風の作品群から八本を上映。「過去と現在 昔の恋、今の恋」(一九七二年)は事故死した最初の夫への愛を募らせる女性を中心に過去と現在、生と死が交差する。二人の男と女性の悲劇的な愛を描く「フランシスカ」(八一年)は日本初上映となる。

 このほか、ローマ時代から二十世紀までポルトガルの戦争の歴史を振り返る「ノン、あるいは支配の空しい栄光」(九〇年)、古今の歴史文学の登場人物が議論を戦わす「神曲」(九一年)など。

 四日は午後一時半から「文学と映画の饗宴−オリベイラ作品の魅力」と題し、映画研究者の土田環さんと、ポルトガル語の通訳者で今回の上映作の字幕も担当した木下真穂さんによるトークも予定する。

 追悼上映に関連し、十二月十日から金沢市のシネモンドで、オリベイラ監督が百一歳で発表した「アンジェリカの微笑み」の上映もある。 (松岡等)

「フランシスカ」(1981年、カラー)

写真

上映スケジュール

 ◆12月2日▽19時「アニキ・ボボ」(71分)

 ◆3日▽10時「過去と現在 昔の恋、今の恋」(115分)▽13・15「フランシスカ」(166分)▽16・30「カニバイシュ」(91分)▽18・30「ノン、あるいは支配の空しい栄光」(110分)

 ◆4日▽10時「神曲」(141分)▽13・30トーク「文学と映画の饗宴−オリベイラ作品の魅力」(40分)、「レステロの老人」(19分)、「追悼作品」(10分)▽15時「アブラハム渓谷」(187分)

 ※各回入れ替え。1回鑑賞1500円(大学生以下800円)、3回鑑賞3000円(同1500円)、フリーパス5000円(同2500円)

 ※トークは無料だが、鑑賞チケットの半券が必要。

 

この記事を印刷する

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索