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私の作品

第1科 日本画


浅春川辺

片山宏[会](名古屋)

「冬枯れの草叢と小径、柔らかい日ざしをうけた草原、芽吹く木々」を題材に、まだ肌寒い浅春の河川敷を描きました。

季の華

木村光宏[会](名古屋)

バシャバシャ、雪解水が流れる北信州の奥裾花自然園。湿原にはブナ、白樺の木の間に水芭蕉が咲いて、遅い春の兆しを山の中で感じました。

朝露

鈴木彰[会](名古屋)

以前より竹林を描いてみたいと思っていました。今回よい題材に巡り合い、直立している美しさに感動して試みました。

華厳滝

成田環[会](岡崎)

日本で一番有名な滝。溶岩を背に百メートル流れおちる瀑布から、清々と強い霊気を感じました。すばらしい題材に「負けないように」。

三上友子[無](名古屋)

古いビルの忘れられたような地下室。少し開いた扉は、開いていくのか、閉じてしまうのか。揺れる気持ちを見つめて描きました。

ホコ天

宮本脩子[無](知多)

時報とともに自動車は閉め出され、歩行者天国が始まる。無機質なアスファルトの路上は、みるみる活気あふれる広場にと変貌します。

水辺の訪問者

國井たか子[特](岐阜)

ある日、静かな池に蛙が我が物顔に泳ぎ廻っていました。面白いのですっかりとりこになってしまい、夢中で描きました。

たゆたう刻

畑中那智子[特](名古屋)

静まりかえっている工場と古民家があった。周囲は複雑に枝がからみ合っている。枝を観察すると、もう春の芽が出ていた。

時の雫

吉川咲江[特](長久手)

古びたコンクリート壁の不思議な美しさ。小さな砂利の粒が燻銀の光を帯び、それはまるで生命の雫を孕んだ太古の海のようでした。

[入選]

Intimation

天野澄子(鈴鹿)

人間は日々、悩み、苦しみ、悲しみ、もがいて生きている。日常の出来事に疲れ、けだるくなった心を人物に託し、背景の清く澄んだ色と対照的に描いてみました。

静日暮色

安藤洋子(多治見)

夕陽にそびえる採石場。雨の日も、風の日も、早朝から休むことなく働き、まるで生きているかのように汗をかいています。

うつろい

伊藤郁子(三重菰野町)

春の暖かい日差しの中で咲き始めた「しでこぶし」です。ゆったりと、ぼんやりと、うつろに過ぎゆく日の様子を絵にしました。

伊藤安男(いなべ)

人はいつも理想を掲げてはいるが、現実はその通りにいかない。そんな想いを、菜園に舞う蝶と子猫に託して、絵にまとめてみました。

三匝祈願

神谷恒行(安城)

それぞれの願いをこめた「千社札」が、不協和音を発しながらもひとつの交響曲(シンフォニー)を奏でているようで、思わず立ちつくした。

雪の日

加村光子(名古屋)

木曽駒高原の冬は寒くて春が待ち遠しい。雪が降るなか、愛犬と散策の途中にたぬきが「おでまし」。びっくりしました。

一刻

岸春美(亀山)

メリーゴーランドでのひととき。母と子の楽しい会話が聞こえてきそうな気がする。このやさしい時間を表現できればと制作しました。

時の訪問者

木村友彦(岐阜)

私たちはどこからやって来て、そしてどこに行くのか。結局私たちは、この場で生きてゆくことしか許されていない。今をどう生きるべきか。

神の棲む島(ウブド)

楠暁子(名古屋)

信仰が生活に息づく島、バリ島ウブド。神の姿が装飾された寺院の門を背景に、まだ見ぬその場所に思いを馳せて描きました。

片蔭に

斉藤和代(名古屋)

秋の風に誘われ色づき始めた森の木々。その中で、片かげに咲く紅の葉に、時の流れを感じながら描きました。

Madison Avenue

酒井淺子(一宮)

ニューヨークのグランド・セントラル駅のすぐそば。ウォール街の一角に、モザイク模様のビルを発見しました。とても美しかったです。

淡珖

鈴木一正(豊橋)

白熊の大きな体が、水中に浮かぶ姿はとても優雅。淡い光が沢山の気泡と白熊を包み込み、その美しさに心が穏やかになります。

交錯する午後

鈴木晴美(岡崎)

高層ビルの庭園のある一角。外庭から見た建物の中、エスカレーター、人物、手前と向こう側のガラス窓に映る情景。感動が先走り表現に苦労しました。

薔薇園

髙木かづ(名古屋)

いくつものバラ園を訪れ、今日はどんな出合いがあるのかと思う。そしてバラ園を描くことが、与えられた幸せの表現です。

花モン族の娘

髙木基惠(豊橋)

田植えで忙しい四月の頃。一日を終え、家路につく娘。働き者でおしゃれな私をピーアールする晴舞台。「明日も良い日でありますように」

風の彼方

竹内恵利子(名古屋)

風渡る草原。ライオンの子供たちは数年で旅立ち、広い大地で一人生きていかなければならない。つかの間の穏やかな刻を切り取りました。

はなこ

竹ノ下ひさえ(知多)

山古志村の牛舎。薄暗い小屋に大きな体。逆光の牛は黒い塊に見えた。その姿は、かつての闘牛の雄姿を想起させてくれました。

はなこ

竹ノ下ひさえ(知多)

山古志村の牛舎。薄暗い小屋に大きな体。逆光の牛は黒い塊に見えた。その姿は、かつての闘牛の雄姿を想起させてくれました。

イメージ

野澤朋恵(北名古屋)

幼かった少女がだんだんと未来へ向かって成長していく、身体と心のイメージを描きたくて制作しました。

静かな朝

長谷川郁子(名古屋)

作業が始まる前の鋳物工場です。やがて溶鉱炉ではゴー、パチパチと火花粉塵が飛び、天井のクレーンはギー、ガチャ、グーと動き出す。

飛べない王様

林真(岐阜)

無人スワンボートに集まってくるたくさんの鴨たち。人工物に群れる生命体の悲しみをテーマに描きました。

街角

水谷勝子(桑名)

バチカン市国を訪れ、歴史的な建物と巨大な壁画に感動しました。その帰り道街の雑貨屋に立寄り、なお一層歴史を実感し表現しました。

夢を喰らう

宮原剛(可児)

伝説の生物でありながら現存する獏。人の悪夢を食べて生きると言われ哀愁漂う。何故か私は愛着を感じる。

夜空のシンフォニー

矢澤貞子(清須)

夜空を見上げ見下ろすなかで、ビルから降り注ぐ赤い灯・青い灯に感動し、心踊らせて光の世界に誘い込まれていく。そんな情景を表してみました。

エアポート

安田やよひ(亀山)

海外に旅立つため足早に通路を進む人たち。期待に胸膨らむひとときだ。上空をとぶ飛行機や、鞄を引く若者の姿で躍動感を出したいと思いました。

トゥガナンの娘

輪違法子(知多)

バリ島にある小さな村トゥガナン。壁には沢山のお面、家の中には伝統の織物や工芸品。土産物を持って出てきた村の娘を描きました。

[新入選]

安立裕子(岡崎)

すべての生命の源である大地を、日本画の源の一つ墨の線で描きました。また私の源、故郷です。

旅の朝 家族の肖像

佐藤正子(岐阜)

日常生活の中で、家族間の微妙な人間関係を表現してみました。

映える

古田つた代(高山)

早春の高山市美女高原に群生するミズバショウと、周辺の木々が水面に映し出される光景を描きました。

紅葉色づく

松岡和徳(四日市)

染山の紅葉にまわりの木々も黄色みをおび、赤黄緑に染まる秋景色。日本の四季の中の美しい秋を少しでも表現できればと思いました。

All Those Years Ago(2B1機関車)

宮田淑子(小牧)

機関車の圧倒されるような重量感。そして複雑で面白い形の中に、人間の手作りの温もりを感じ、絵に表現しました。

山守良佳(北名古屋)

服を選び、まとう。誰もがそれを繰り返して生きています。何を想い何をまとうのか、絵との対話を大切にして描きました。

第2科 洋画

室内の情景

稲葉徹應[会・審](岐阜)

ストレリチアの持つ形の力強さは、自分の気持ちを表現するには外せないモチーフです。他のモチーフの持つ方向性を大切に、明暗・色彩を自分なりに再構成して表現しました。

「海に生くる人々」Ⅲ

鈴木順一[会](半田)

波は港の中でも静かに揺れる。雲も動いている。空も海も、海に生(い)きる人々も昔と変わらない。

修道院のある入江

長谷川仂[会・審](名古屋)

南イタリアの小さな村。入江を前にした古い修道院。後ろには畑、入江には小さな漁船。修道院のどっしりした感じがひときわ目立つ。

室内

小川満章[準会](岐阜)

人物、花、鐘などを配した室内風景。それぞれのモチーフがひきよせる光で画面を構成しました。生きた眼でみえる通りに描けたらと思う。

24時のアトリエ

戸部善晴[特](各務原)

静かな時が流れる彫刻家のアトリエを、白い色を基調に、物の形態と色面分割の組み合わせで、情景を表現してみました。

[入選]

秋景色・窓辺の静物

青木年広(岐阜)

古いガラス瓶が日差しに美しく輝き、外には広大な草原が続く。ワシが見下ろし旋回している。

黒いコスチュームの少女

青山映子(名古屋)

学校の屋上に立っている少女は私の娘です。少女の着ている黒いコスチューム姿はシンプルでみずみずしい。それを表現できればと思い制作しました。

夏に想う

朝日洋子(小牧)

少しうつむき加減の女性が、爽やかな夏の日差し差し込む穏やかな室内で物思いにふけっている…そんな一瞬を描いてみたいと努力しました。

土手の風景

安藤嘉一(一宮)

今回の道は、現代の片隅に追い込まれてゆく休耕田風景を表現した。人生そのもののような表現をじっくり追究していく。

貨物駅の片隅

石根三千代(名古屋)

工業地帯にある貨物駅。ほとんどがコンテナ車で、絵のような古い貨車は片隅にひっそりと置かれている。でも懐かしい。

アルザス好日(牧場に建つ教会)

伊藤隆(小牧)

アルザス地方の牧場にある教会は、柔らかな陽光を浴びた佇まいでした。爽やかで穏やかな光景にしばし魅了。往来の人を想像していました。

時空

伊藤常男(一宮)

ゆったりと、時の流れに沿って過ごせることに感謝。生きる喜びを、大きく冠羽を伸ばしている鷺を通して、自分の心情を表現しました。

母の像

伊藤寿雄(名古屋)

描き続けてきた母も高齢になり、ますます老いが進んできた感がある。今年も描けることに感謝し、制作に取り組みました。

Shadow

井上美知子(名古屋)

無機的な工場の影に、現代社会に生きる孤独な私の心を投影しました。今年は木々の影も加えました。

老犬のいる部屋

臼井稔(岐阜)

老犬は、主人を鼻と目で探しています。遊んで欲しいのか、撫でて欲しいのか、餌が欲しいのか、老犬の声に耳を傾けてみてください。

あしたの華

内山千寿子(名古屋)

明日への愉しみを、唐子を構成して表現したい。どこまでも人間に憧れ、動こうとするからくり人形を35年も描いていますが、未だ暗中模索の日々。

消えゆく場所から

岡田正己(尾張旭)

取り壊される古い倉庫のエレベーターを背景に少年を描いた。長年使い込まれた軌跡、移りゆく時の流れと未来への希望への想い。

パレードへ

粕谷邦男(四日市)

カーニバル、パレードなど国内外に取材しています。非日常的な空間に、楽しくうきうきした彼らの音楽が聞こえてきたら幸いです。

町工場

河口幸子(春日井)

永い間風雨に耐えてきた赤い戸。油の染みた臭いがする古びた工場。そんな中にもエネルギーを感じ力強く描きました。

ザグレブ大聖堂

川村隆夫(四日市)

クロアチアの首都ザグレブを訪れました。丘の上に建つ神聖かつ荘厳な大聖堂の重厚な雰囲気に息をのみスケッチしました。

温室

川村のり子(愛知美浜町)

フォーミディブルは初夏に花が咲きます。白い花びらが興味深げに周りの草木に語りかけているような、楽しげな情景を想い描きました。

早朝のバス停

木下昭夫(名古屋)

バスを待つ人と動き始めたバス。散歩中の人と犬と駐車している車。静と動の対比を意識して早朝の爽やかな市街地を描きました。

’16・風馨

楠崇子(名古屋)

緑の風のかおりの中、女性の手にわが家の大輪の薔薇の花を持たせました。雲と鳥柄のスカーフで、遠い空への広がりを描きました。

駅前のカルーセル

小島兼一(名古屋)

初冬のシュトゥットガルトのクリスマスマーケットに向う途中。駅の前にメーリーゴーランドがあり、その情景が楽しそうでした。

画室にて

後藤勉(春日井)

単調な背景の中に椅子にもたれる人物を配し、斜めの動きを強調しました。また一点を見つめる人物の表情と部屋の空間表現に留意しました。

深遠の風光

小林正英(四日市)

姉と弟が学校帰りに偶然出会い、数年後には新しくサッカー場として生まれ変わる野球場に立ち寄った。三塁側から外野フェンスを眺め、立ちつくした。外野フェンス、ファウルラインの入れ方に一考しました。

雪国

近藤憲男(稲沢)

雪国のある晴れた日、陸橋の上から駅に向かう光る線路と、真っ白な田舎町の情景が目に焼きつき描いてみました。

順風

杉浦春一(碧南)

いずれの道具もそれぞれの役割を果たし、それぞれが活躍したいにしえからの空間が共鳴しあい、静かに当時の威厳を放っている。

la poupēe

鈴木三枝(春日井)

和柄の衣装のビスクドールを主役に、ドライフラワーや西洋家具を配して心地よい緊張感のある静物画を目指しました。

流木

鈴木義伸(春日井)

中田島砂丘、台風あとの風景です。流木、砂丘、海、空。それぞれが、そのままで、ひと続きの世界を表現できればと、描きました。

予感

相馬順子(各務原)

耳をすませてごらん。花の歌声・風のおしゃべり。胸に残るかすかなざわめきは何かの予感でしょうか。ねえ、何が聞こえたの?

アトリエの刻・春

髙須雅治(岡崎)

若い女性に感じる生命感、存在感を表現するのがテーマです。アトリエでモデルさんと対峙する緊張の時には、私自身にも生きている実感が湧きます。

骨董は語る

髙橋正明(瑞穂)

長年のテーマの獅子頭に、時代箪笥と鉄瓶、古物を配し、骨董を含む「消えゆく和文化のささやき」の表現に苦慮しました。

海のアンサンブル

竹内恵(愛知大治町)

海辺に生まれ育ち、漁具や貝殻に魅せられてきました。古びた海の物を並べて、静かに流れる響きを描くことができたらと思います。

晨(明け方)、胡蝶蘭乱舞す

谷岡経津子(津)

起床するとアトリエのドアをノックするのが常だ。胡蝶蘭の一鉢がある。花はその日の心境を語り出す。精神性を求めて葛藤する。

黄金花の園

所征男(刈谷)

私の憧れの場である水の湧きでる小薮に行き着いた。女性がポーズを決めようと動いているうちに、差しのべた指に小鳥が止まった。

弥生...導き

中垣貴子(名古屋)

弥生三日は、特別な感動を覚えます。「赤い毛氈(もうせん)」「赤い吊し飾り」に囲まれた雛人形たち。「赤」を表現する難しさを感じます。

ミコノスの昼下がり

長坂千恵(岡崎)

観光客で賑わうミコノス島の一隅。オートバイと猫をモチーフに加えて、静けさと光あふれる生活空間の表現に努めました。

鶏舎

中田勝彦(亀山)

朽ちていく小舎の中で力強く生きる鶏の姿を、自分なりの色面で構成してみました。鶏の色が単調にならないよう苦心しました。

17

中村裕二(土岐)

7才の娘をコンクリートの壁の前に、学生服の姿で描きました。片足で立ってバランスをとり、スマホの着信に気づいた瞬間。

静寂の陽光

西川澄男(名古屋)

早朝の空は抜けるように青かった。陽光に照らされ、静かな眠りから覚めた古城は綺麗だった。絵でその存在感を表現したかった。

登り窯

西島正人(春日井)

永い歴史の中で人々の働く姿を見続けてきた登り窯。そんな想い、姿を表現するのは描けば描くほど奥の深いものを感じます。

Family

野村滋子(名古屋市)

経済成長とは裏腹に自然体系は壊されていく現状を目の当たりにして、東山動物園の絶滅危惧種のお面をつけた少年に、警告を託した。

2番茶の頃

橋本美代子(四日市)

鈴鹿山脈のお茶畑、お茶のうねは縦に横に。お茶工場の煙突・屋根・壁面、それらは直線と曲線になり画面にあふれている。

穏やかな響き

長谷川よし美(名古屋)

足踏みオルガンの置いてある部屋の奥への空間の広がりを、椅子に座っている人形を配して描いてみました。

煌めく

肥田暎子(多治見)

シンガーソングライターのモデルは常にきらめき、歌づくりに励んでいます。そういう光り輝く雰囲気がでるよう制作しました。

生々流転

藤井あかね(岐阜)

少女と太古の生物をモチーフに、悠久なる時の流れと、生命の美しさを描きたいと思いました。

藍色の記憶

待井恭子(名古屋)

静物画でありながら、気分はいつも自分自身。ゆったりと流れる時間の中で、空間感を大切に、見たままではなく心の内面を描きたい。

Symfonie

三浦忠誠(名古屋)

プラハは、街が世界遺産で美しい。プラハ城からモルダウ河畔に至る街の構成は素晴らしく、オーケストラのようで、交響曲が流れるようだ。

広場で

水野洋子(名古屋)

広場で出会った子供たちが、同じ場で遊ぶために交渉を始めた。子供の社会にもこんな事情があることを、描いてみたかった。

蝶想

森照造(海津)

石膏と蝶の組み合せの静物画に取り組んでいます。バックは前面が静的なので動きのある生き生きとした感じに表現にしてみました。

カテドラル

森岡輝雄(名古屋)

ミラノ・ドゥオーモの内部です。聖壇の荘大さ、荘厳さに感動しました。ことのほか所々にある大きなステンドグラスの美しさは印象的でした。

城壁の街

森木明(豊田)

朝日を浴びた山間にある小さな村の美しさに感動を覚えた。ベージュ色の城壁と建物をメロディアスに呼応しようとした。

本日休診

山口繁雄(日進)

私が子供の頃に行った病院を描きました。休診日ののんびりとしながらも、緊張感のある雰囲気を表現したく描きました。

西域の人

山田裕彦(岐阜)

タクラマカン砂漠に近い町、ヤルカンド。モスクの壁を背に座る老人。何を想うのか、表情には悠久のおだやかさを感じた。

朝の雪

山本浩之(桑名)

水辺の葭に惹かれて三年ほど描いてきましたが、当地では珍らしくまとまった雪が降りました。降り続く光景に初チャレンジしてみました。

[新入選]

白亜の母校

角間弘明(四日市)

母校で出会った先生、仲間、支援してくれた両親の想いをついつい忘れてしまう。その恩に感謝する気持ちで、描きました。

光のとき

木村忠史(日進)

三月の北スペイン。古い教会がある村、朝霧にうすれ陽がさし込んできた情景を、牧草地を中心に描きました。

Contemplation

小池香(名古屋)

トランペット奏者としての成功を夢見る青年が、ニューヨークのダウンタウンの街角で物思いにふける様子を描きました。

老夫婦

新保盛康(名古屋)

「老い」の持っている威厳と哀愁。人間共通の雰囲気をパリに取材しました。

門前町

内木健二(中津川)

長谷寺門前町の雪景色を大小の色面を重ねて描きました。モノトーン的な建物や山門に人の生活の営みが感じられたらと思います。

夜のアトリエ

藤本正隆(岐阜御嵩町)

真夜中のアトリエ、静まりかえった空間。石膏像やいろいろな静物と対話しながら、室内の情景を私なりに表現してみました。

コンチェルト

山内大介(愛知蟹江町)

ピアノ協奏曲の音に包まれながらとったスケッチを基にタブローにした。音楽のようにおおらかにゆったりと高揚していくように...。

雪の砕石場

山本英之(春日井)

砕石場は山の岩を細かく砕いて出荷している。その岩盤の大きく堅い塊に魅せられて描きました。雪が降るとなお美しくなる。

午後の軒下

吉岡雄二(豊田)

夏の午後、暑さを避けてひと休みするゆかた姿の女性。人物と格子、のれんを組み合わせ、さわやかな印象に仕上げました。

第3科 彫刻

佇む

安藤孝洋[会](豊田)

人は時として自己を省みることがあります。ふと立ち止まり想いをはせることもあります。そんな気持ちを、この女性像で表現しました。

前進

伊藤宣郎[会](四日市)

個人でも、団体でも、「一人立ての精神」が二人、三人、百人、千人と勇気を与える。それが歴史が示す方程式だという思いで制作しました。

瞑想

稲垣克次[会](鈴鹿)

目を閉じて静かに思いを巡らせ、心身の静寂を取り戻せるような無心の姿を内面描写で表現するのに苦慮しました。

風の音―’16

加藤幸男[会](四日市)

自然な空間の中に、さわやかな風が流れ音が生まれる。女性のフォルムを通して、目にみえない美しさを表現できればと願い制作しました。

水の馬

亀谷政代司[会](瀬戸)

勢いよく水中より駆け上る海神ポセイドンの従馬をイメージし、全てが「動」のフォルムで馬と水の異質な物を一つの空間で構成しました。

シロテテナガザルⅡ

亀淵元昭[会](愛知扶桑町)

シロテテナガザルは力強い腕と長い指で樹上を華麗で敏捷に移動していきます。その一瞬の姿を切り取って制作しました。

森の番人は待つ

工藤潔[会・審](名古屋)

加速する環境破壊。森の番人と霊木を重ね、憂いと緊迫感を不動の姿に。森の神様梟は不安気。人類よ最後の機会じゃ急げ暫し待つ。

谷川

齋藤二郎[会](多治見)

谷川の水を手ですくって見る。冷たい、思わず口にする。何かほっとする、心安らぐ。人は自然に癒されると痛感する。

希望

櫻井真理[会](一宮)

膝をつき、上を見上げる姿は、希望に向かって立ち上がろうとしている様子です。明るい未来が感じられるよう、のびやかに表現しました。

このつづきは

早川高師[会](刈谷)

大事な宝箱を奪ったのはだれだ。犯人は犬である。やっと手に入れた宝の箱だ、大事に運べ、匂いも消せ、逃げろ、逃げろ空高く、もっと高く飛べ!

走・2nd

堀龍太郎[会](名古屋)

バイク乗りの女性像です。バイカーだった私はバイクを降りた今もあの3拍子が忘れられず、もう一度走りたいとの思いから、再び「走」のテーマで制作しました。

私―宙

山下清[会](岡崎)

楠木に少女と太陽と月と星を表現しました。この地球に生きる人間や生物、原始宇宙から現在の絶妙なバランスで私たちが生きている。この不思議で唯一無二の世界を表現するため、命の大切さを考えながら制作しました。

流星

吉村政美[会](春日井)

大気汚染を回復し、美しい星空の再現を願いつつ、題名を「流星」としました。幼少時代の心に残る美しい星空を思い出しつつ制作しました。

Angela

植田努[準会](名古屋)

美しい人はたくさんいるが、彼女は聡明でなおかつ謙虚だ。その心のさまが彼女の表情にも雰囲気にもあふれでていた。

泡沫(うたかた)

梶川俊一郎[準会](碧南)

この道化は見る人の心持ちで印象が変わるように制作しました。あざ笑われるのか肩をすくめて泣いてくれるのか。自分はどっちだろう。

反る

髙野眞吾[準会](小牧)

重力に逆らって頭と両足を持ち上げる姿勢は、顎から爪先に向かって流れを作ります。果敢に何かに挑戦する気迫を表現しました。

「あした天気になあれ」

田中厚好[準会・審](津)

「あした天気になあれ」晴天は、晴れやかな気持ちまで運んでくれる。雄叫びから新しき年への希望が聞こえるだろうか?

無伴奏

南川憲生[準会](四日市)

無伴奏で奏でる自分独りの世界。自由と無限の追求、苦しみと悦び。音の響き、メロディー、奏者のオーラなどを彫刻で表現したい。

岡本和弘[特](田原)

弥勒菩薩羊跏思惟像をモチーフに、像の持つ空気感を現代女性にまとわせたらどんな感じなんだろう、と思慮した作品。

Dall Sheep on cloud 9

鈴木紹陶武[特](瀬戸)

東山動植物園にいたドールシープ。地山を雲から連想する形で表現し、浮遊感を与える構成は空の上の世界をイメージし制作しました。

[入選]

氷を解かさないで

上原正廣(鈴鹿)

地球温暖化で、北極の氷が少なくなって心配そうに見ている母子が安心して住めるようになれば良いな、と思い作りました。

爽やかに立つ

元田木山(高山)

少し腰をひねり、手を頭上に掲げた姿が爽やかに感じ、木彫で表現しました。

なかよし こよし

小林啓利(高山)

何時(いつ)でも いっしょにポックリ、ポックリ走る。そんな気分で、八十四才の体力を心配しながらどうにか仕上げることができました。

希望の星

白坂弘子(尾張旭)

宇宙から美しい光を送ってくれる星、地上のすべての人を夢とロマンの世界に導いてくれる。辛くても夜空を見上げれば希望が湧いてくる。

スマッシュ チャンス

杉田幸平(三重朝日町)

私はサウスポー。あがったチャンスボールをスマッシュする余裕のある姿勢を表現しました。

風のリズム

谷本伊都子(四日市)

健康的な女性像で若々しさに満ちあふれている、立つ姿を制作しました。

公園のベンチにて!

寺澤孝明(多治見)

陽だまりの午後、ベンチに座り、目線の先に「思い」「願い」を込めて、人生の原点を見つめ直す大切な時間を表現した作品。

一片の月

永江智尚(刈谷)

一片の月が照らすような、緩やかな光、もしくは物悲しい明るさ、だけれども確かに輝いている、そういった命を表現しました。

髪を持つ

原直矢(四日市)

髪を持って静立する女性像の内に潜む力強さやどっしりした重量感を表現するよう努めました。

ヘアーバンドの女

堀江宣勝(豊明)

さあ、今日はどんな服を着て、どこへでかけようか。外出前のわくわくする気持ちと、木の素材の暖かさを感じてもらえたら嬉しい。

風に吹かれて

松井みどり(四日市)

松の精のような精気に満ちた女性が高台に立つ。強風にあおられ、髪が一瞬高くなびく情景を表現した。人の人生にもさまざまな風が吹く。

さわやかな丘(おか)

水谷滋子(四日市)

若い女性がさわやかな丘の上に凛と立つ姿を、ボッティチェルリの「優美の三女神」の絵をヒントに制作してきました。

海女127

山川芳洋(志摩)

海女が海へ出かける風景を表現しました。深い海に潜ってもひるまないよう、平常心を保ち、悠然とした態度がでるよう気を配りました。

[新入選]

夢に生きる

南部武司(津)

学生で画家を夢みるモデルの、明日を見つめる生き生きとした姿に、女性の立体美を追究、表現しました。

第4科 工芸美術

波光

加藤令吉[会](瀬戸)

桃山時代のオリベイズムに影響を受け、その意匠の素晴らしさに刺激を得ている。今回の作品はその中の黒織部をヒントに制作しました。

陽の丘

栗本雅子[会](瀬戸)

音楽が流れてダンスが始まっています。乙女たちは胸ときめかし、小さな楽器を奏でながら木漏れ陽の中へと誘われていきます。

撓屈「涘Ⅱ」

待田和宏[会](安城)

眼には見ることのできない精神を物質化するための手段として技術があり、日頃の積み重ねをここ数年「撓屈シリーズ」として手がけています。

その向こう

曽根洋司[準会・審](土岐)

先の見えない重い空気感を色で、無力で不安な心を傾いた窓で表現しました。歪んでいても窓の向こうには明るい明日が見えてほしい。

芽生え

大橋敏彦[無](北名古屋)

銅板で黒色を、銀板で白色を使用し、生命の表現を目指しました。命の芽生えと自身を重ね合わせて、鍛金技法により制作しました。

気界

森克徳[無](高浜)

幾層も重ねた釉薬は、炎で熔け合い微妙な色彩を生みだし、奥行のある釉調となる。その素材から感じた空気感を表現しました。

シェイプド・ボード

浅井啓介[特](小牧)

漆で抽象的半立体表現を試みました。艶(つや)の違いを利用し、重厚感にこだわり描きました。2つの異なる世界を表現してみました。

[入選]

蹤跡’16―Ⅱ(時の記憶)

青木透(瑞穂)

各地に残る遺跡を巡る旅。目にした古墳。悠久の時の流れと古代への想い。脳裡に焼き付いた記憶の断片と地図を形にしました。

碧淡

青山鉄郎(中津川)

海面が隆起して、白い波が立ち上る。力強く、うねる雄大な海、爽やかな空気感が漂う。そんな情景を想いながら作りました。

万里の風

青山祐子(名古屋)

万里の長城で遭遇した不思議な感動体験を作品にしました。ただの風なのに優しく私を包み込むよう。ただの風なのに時空を超えて何かを伝えているよう。ただの風なのに虞美人草を身に装い栄華の舞をしているよう。万里の風の中、長城は生きていた。

らせん その二

安藤幸(東海)

らせん階段を登りながら、さまざまな人と出会い、別れる。彼らはどこへ行くのだろう。そして私はどこへ行くのだろう。

混沌からの流れ

石上久美子(豊田)

混沌のエネルギーが、横溢し流れ出し、秩序を形成しはじめる様子を描きました。

板鼻泰子(名古屋)

作品をいかにシンプルに仕上げるか。私にとって一見容易なようで、難解です。足し算、引き算の葛藤の連続です。今後もこの永遠のテーマを追究し、表現してゆくつもりです。

SO宙RA-風

伊藤典子(春日井)

モンゴル草原に生息し、ヒマラヤ山脈上空を気流に乗って越冬の旅をするアネハヅルの生態に感銘。平和のシンボル折り鶴に重ねた。

暁光

上田照代(尾張旭)

手びねり、象嵌で制作しました。霧のように降る雨に反射して輝く朝の光を形にとどめたい、と思いながら作りました。

川辺にて

太田吉亮(あま)

近年、近くの川で見かける愛らしいカワセミをテーマに制作しています。この作品はその愛らしさの裏にある、獲物を捕る時の精悍さ、「生きる」を表現しました。

炎紋

小山田尚弘(名古屋)

メラメラと燃え上る炎、横に走る炎、今にも消えそうな弱々しい炎、心の中に燃える炎など、いろいろな炎をイメージし、デザインして染めました。

散華

加藤伴子(安城)

花々が連なって咲き誇る華やかなシーンを、畏敬の念、愛しむ心で表現しました。花びらの淡い色調、優しさが伝われば幸いです。

紅紫の器「波」

阪口浩史(多治見)

ロクロ成形し土を付けて波文様を入れ釉の流れや色に変化を出しました。3色の釉を使い暖かさや優しさを感じられるようにしました。

佐野寛(名古屋)

故郷の秋、北東の空から西南の彼方へ鳥が群れをつくって飛んで行く田園風景が、今も印象に残っている。四分一銀と黒味銅の作品。

風の詩Ⅱ

清水洋子(愛知美浜町)

夏の強い日射しの中、一瞬通り過ぎる爽やかな風にふれ穏やかな気持ちに。そうした趣きを表現しました。

菅沼滋子(各務原)

巡りくる春。弱々しくもキラキラと明るく差し込む光や、木々の芽吹きの色、優しい風にゆれる花、花。大空をも染める勢いの春の里山をイメージして作品にしました。

風の舞

杉山タカ子(豊田)

静かで爽やかな公園。時々風のいたずらで木の葉が舞い踊りだす。まるで怒ったり、笑ったり、泳いだり、歌いたげに舞っているさまを見ました。

時の微睡み

髙田田鶴子(江南)

やわらかな線を自然にたとえ、活動的な線は人の営みとして作り上げました。両者がうまく交わるようにと思っています。

シロバナナガバノイシモチソウ

滝伸子(常滑)

清い水に生息する植物は、虫を捕まえて栄養とします。必死に守られている小さな湿地へ毎年出かけて、植物などの元気な様子を見て安堵します。

竹河いみ子(知立)

人生は多くの試練を乗り越え生きて行く。海の中の魚も激しい波に向かい生きる。その波を表現しました。表面に黒漆を施し艶やかに仕上げました。

こだま

多々内都子(豊橋)

響き合う空間の中で、発信されるもの、返されるもの、ゆらぐ心、明日への道を感じとるさまを一本一本の重なり合う糸目の技法で表現。

阿呍

棚橋淳(瀬戸)

始まりか終わりか、開くか閉じるのか。希望に向って開くことを願って。

時間<とき>を超えて

塚原衣里子(小牧)

古代より時を超え咲き続ける、神秘的で永遠の花。今も魅了される。今回は蓮にたとえ「時と宇宙」を表現できたらと願いつつ制作しました。

帰還(夕映に)

中井康信(鈴鹿)

故郷を飛び立ち数十年の時を越え、老い深まる晩秋に若き日への郷愁に引かれ、湖面を感喜に満ち帰還する。そんなさまを、伊勢型紙の紙を切る技法と、大きい型紙枠を作り合わせ、複雑な情景を和紙の漉紙を使って表現できた作品です。紙工芸は表面の柔らかな繊維の糸状を追求しつつ味わいを美としています。

白い夏

新野素子(一宮)

知立神社の静寂な世界を抜けると、一面に花菖蒲が咲いていた。花の白が初夏の陽差しにまぶしく光る情景に圧倒された。絹地に型染。

二宮祐子(常滑)

真紅の大輪牡丹。その赤の鮮やかさに魅せられ、抽象的な形で構成。花を包む空気が舞い上がる様子を表現しました。

MINATO

丹羽清美(春日井)

漆で港の印象を表現しました。抽象的なコントラストと素材感を出せるように制作。見る方の捉え方で奥行きや想像が膨らむと嬉しい。

a wing

波多野正典(瀬戸)

飛行機に乗って窓から外を見た。シャープで力強い翼に心を重ねる。地球の空を自由に移動できる。内面に宿る空を形にしていきたい。

縁の結ばれた日

八田洋子(岡崎)

息子が結婚しました。限りない未来に向かって、二人で力強く歩み出してほしいと祈りつつ、桐材桐型、胡粉を用いて制作しました。

うつろい

平松弘子(安城)

夏、誇らしげに咲く鶏頭の花も、時のうつろいとともに首をかしげ、うつむき、やがて朽ちる。時の経過は、階段で表現しました。

翡翠

細川令子(土岐)

翡翠(かわせみ)と池の水面のゆらぎのイメージをこめた器。上辺は火の熱で内側にカーブし柔らかな曲線を描くように制作しました。

宙へ

堀菱子(各務原)

宇宙への不思議な憧れが心の原点にあります。そこにはどんな風が吹いているのか。無限の空間に想いを巡らせています。

息吹

牧内彰子(名古屋)

暗く迷い憂鬱な時間、堅く閉ざされていた岩盤を割り噴き出た生きる力、活動の気配、清芽衣の羽撃きの一瞬を絞りの技で表現してみました。

流れ

水谷幸勉(四日市)

海の波を陶器で表現しました。大きくうねり白波を立て巻き込む波、岸に打ちつける波など釉薬と合わせて表現してみました。

存在の彼方へ

水野しづ(名古屋)

記憶の集積である土という素材を用い、今までの自分を超えるものを生みだしたいと願い制作しました。未だ見ぬ彼方への飛躍を表現できたらと思う。

山田俊子(一宮)

宇宙は、はてしなく広い。夜空にきらめく光を見ると夜は不思議な世界。父母と眺めた満天の、その輝やきは生涯忘れられない幼き日の思い出。

出帆

山本幸嗣(愛知東栄町)

心に大きな帆を張って、新しい人生の一歩を踏みだす船。二色の土片の張り付け技法で、旅立つ心を後押しするイメージで制作しました。

海中譜

湯浅双葉(名古屋)

波の音、泡の音しか聞こえない海の中は、日常のけん騒を忘れさせてくれ心地良い。静寂な世界を表現してみたいと思い制作しました。

時空之カ・ナ・タ・ヘ’16’N

六谷春樹(鈴鹿)

古代は星々に願いを祈り、文化を創り上げてきました。その空間のイメージ「時間の記憶」を、伊勢型紙の技法で制作しました。

[新入選]

青春の空

栗本美和(名古屋)

空を抱き、空に誓う。夢を描いた未来の空へ飛び立つ。夢を追う若者たちの躍動感ある姿を表現しました。

祈りⅢ

佐藤達雄(豊田)

希望や幸せを求める願いの詰まった「祈り」という卵を、慈母観音の姿を借りた母鳥が両腕に抱く、というイメージを表現しました。

彩華「熒惑」

長江義孝(岡崎)

顔料の割合を変えて作った色土を順に重ねグラデーション模様を作り、その模様をパーツ化し組合わせて作った練込み作品です。

青の刻に

三浦知津子(松阪)

出会いの中で触れた心や魂が照らしてくれることへの感謝を、空の光と樹の生命に例え、表現したいと思い制作しました。

第5科 書

傅邦柱詩

鬼頭翔雲[会](松阪)

「気満」「気韻生動」を念頭に書作しました。行草体60字。文字の大小・強弱・潤渇・緩急などの工夫の上、力強さの中にも躍動感、行間美にも神経を遣いました。

瀉瓶

樽本樹邨[会](名古屋)

気が満ちた時に一気に仕上げる毎日でした。文字と文字とのバランスが難題。その点に一番苦慮しました。

近藤浩乎[準会](名古屋)

哀調を帯びた桜の歌を題材として選びましたが、未来への希望を想い横披の構成にしました。「初まり」→「中央右下」→「左上」への潮流を感じていただければ嬉しいです。

火気

平松紫雲[準会](知多)

線の多様さを排し、一線一表情を念頭に、シンプルに書いてみました。一見、簡単に見えて最も難しい課題に挑んでいるのかも。

川音

吉澤劉石[無](岐阜)

作品全体の起承転結を念頭に、墨による景色の変化や余白の変化を主たる要素として、古典の力を借りて表現してみました。

[入選]

張宣詩

石川明加(岡崎)

明清時代の書風をベースに、文字の大小、濃淡、強弱を意識して書き上げました。

一場の夢

石川牧堂(豊田)

いつもながら作品を書き進めていくと、字の大小、墨の多い少いを考えるあまり作意的な作品になってしまいます。今回意識をしたのは思いきり筆を走らせ、考える間もなくたゞ 書いた気がしています。

專志事皆成

磯貝弘子(名古屋)

中国南宋の詩人徐照の句一節より出典。金文の字体を用いて、五文字作品の講成の妙を追いながら、「余白の美」を求めてみました。

重然諾

今田昌宏(豊明)

中国西周時代の金文の造形感覚と重厚さを尊重し、大胆さと繊細さが入り混じり、三文字が互いに響きあうことを主眼に制作しました。

蘇東坡詩

大池青岑(江南)

徐州知事として着任していた蘇東坡四十二歳の詩。雪が舞うのを喜び麦の実りを願う。気力を満たし、筆線の深みと動きを表現しました。

金槐和歌集のうた

大嶋由美子(桑名)

力量や見識があり世間に媚びぬ源実朝の人物に惹かれ、金槐和歌集から歌を、また源俊頼筆の美しい古筆を参考に、12枚の帖に散らしました。

杜甫詩

岡室春鳳(熊野)

師の中道先生が亡くなられて五年。雪心会に入れていただき、年令も七五歳。思いがけない入選でした。約四十年近く書き続けたこと、先生や仲間の人たち、おけいこに来てくれる人たちのお陰です。展覧会に出品するということは、生きた勉強そのものと思います。できる限り続けて行きます。

萬葉集より

小野田景月(名古屋)

萬葉集の中より三十三首を選び帖にしました。疎密の変化とリズミカルな動きを考えて、墨をつけ過ぎないよう表現に気を付けました。

陳徳遠詩

梶山盛涛(名古屋)

たっぷりと墨量を盛り、趙之謙の粘り強い運筆と北魏楷書の重厚さを加え、線質に気がみなぎるよう心掛け、丁寧に書きあげました。

平安貴公子のうた

片岡秋華(瀬戸)

平安の世、恋多き貴公子をめぐる相聞の綾を、雅びでもない書風で、どれだけ表現できたでしょうか。

鳴く雁

片山清洲(東海)

雲の上で鳴く雁のように遠くから君に逢いにやってきた万葉集の恋歌を、三行目を充実させ四行目を躍動感あふれる構成とし、柔らかな線質を目指しました。

陸游詩

加藤紫雲(愛知蟹江町)

感覚に仕上げたく、墨の潤渇、文字の大小、線の太細、白黒のバランスなどに気を付け、平凡を避け、表現過多に注意して制作しました。

王維詩

神谷采邑(安城)

杜甫が人間の心情の美しさを歌う詩人であり、李白が人間の行為の美しさを歌う詩人であるとすれば、王維は主として自然の美しさを歌う詩人という。その王維詩の沢山ある中で三首をとりあげて書きあげました。墨量、字の大きさ、字形の美しさを考えながら思考錯誤し、自然の美しさが少しでもにじみでるようにと思いながら書き込んだつもりですが難しく、最後には赤い紙に挑戦してみました。

和歌二首

川西美智(尾鷲)

四季の美しさや人の心のふくらみを、澄んだ線で表現したいと書き続けています。不満足ですが、これが今の精一杯と自分なりに受け止めています。

高適詩

川村翠山(四日市)

気迫の籠った線を心掛けた結果固くなってしまい、喝筆を入れた箇所も目立たなく、目指した立体感のある作品とは程遠い作になった。

王維詩

工藤俊朴(松阪)

運の強い自分に対して、これでよいのかと自問自答している詩。私自身に置き換えて戒めとしたい。六言四句の珍しい詩を三行にまとめてみました。

海神

後藤啓太(名古屋)

中国・唐、太宗の書を勉強している。「わたつみ」とは海の神霊である。深い憂愁を秘めた海の色や波の響きを墨量豊かに表現しました。

木精

近藤青洮(知多)

『迷い』”木精(もくせい)“のせいなのか、”木精(もくせい)“に導かれているのか。大いなる自然の中でゆらゆらする心。そんな思いを込め制作しました。

白楽天詩

齋藤禹月(碧南)

中唐の詩人、白楽天の詩を絹本に表現しました。文字の大小や行間、墨量の変化に細心の注意を払いました。あとは肩の力を抜くことも…。

雪月花時最憶君

清水春蘭(長久手)

新古今和歌集より選歌。雪の時、月の時、花の時。巡りくる美しい時に接した感動があふれ出るような作品を願い、書作しました。

白楽天詩四首

鈴木史鳳(山県)

飾り気のない素朴な書を目指しています。古典を通じ、その形態のみならず呼吸の取り方を学び、自分の書に生かしていきたい。

百人一首の歌

鈴木裕子(名古屋)

歌が詠まれた時代を背景におき、情緒豊かな連綿体と空間美である散らしを創造し、墨色美を考慮しながらリズム良く書きたかった。

魏志句他

鈴木立齋(小牧)

制作にあたり、日頃から古典に立脚した作品作りを、と心掛けています。今回も、呉昌碩とその系列の作家の作風を加味し刻しました。

曹子建の詩

世古口大虚(伊勢)

白馬にまたがる弓の名手。国難のためには身命をなげうった遊侠児。ここに魅力を感じ墨量・筆勢・余白美を考えて制作しました。

高青邱詩

髙橋秀箭(岡崎)

明清代の書から自己の書を求めています。文字の大小・抑揚に気を配り、強さを加えて、厚手の紙で伸びやかさを求め仕上げました。

馬を駆る

田代青穂(愛知阿久比町)

良寛の詩を三首。文字自体に余白と幅を持たせました。字の躍動感と作品全体のまとまり感を出すのは、まだまだ勉強不足。

田中光穂(名古屋)

古今集の歌四首を横披作品に挑戦。古典を基にどこまで制作に情熱を燃やすことができるのか。美と輝きの作品に近づけるよう、試行錯誤の挑戦でした。

朱子詩

田中彩雪(鈴鹿)

切りたった山 祝融峯に登った感動が豪快にうたわれた詩情に劣らぬ力強い筆致を、と枚数を重ねました。が、筆力不足は補えず、勢いによる渇筆が欲しかったと反省。今後の課題にしたいと思います。

屬書離辭

田中修文(半田)

『史記』の荘子の特性を述べた箇所より引用しました。春秋戦国期の金文を使用し朱文で軽快さと個性的な表現を心掛けたつもりです。

山桜花

塚田俊可(長久手)

継色紙のもつ厳しく澄んだ線で、さくらの花の咲いている春の美しさを表現できたら、と思いました。

寒山詩

柘英峰(名古屋)

北魏楷書に私淑。そのフォルムと構築性を追究。書は線が命。一筆一筆の線の存在感を大切にして、豊かな生命力の宿る作品を目指しました。

許豸詩

津田秋月(稲沢)

極寒の中国、やっと訪れた春の喜びを詠った詩である。喜びを一字一字力強く、また字と字が共鳴するよう表現しました。

花の香

寺本陽春(北名古屋)

題材は古今和歌集春の歌より。桔梗紫地に金銀砂子切箔を散りばめた料紙を使用。巾三〇cm×長さ三二〇cmの巻子に仕立てました。昔(いにしえ)の雅な世界に思いをはせつつ書き連ねましたが、多少でも古典の香りが醸し出されていれば幸せです。

高青邱詩

永井天鱗(四日市)

常に中鋒を遵守し、逆入平出を念頭に、虚白と重量感を表現することに重点を置きました。効果を上げるため、筆は硬毫を用いました。

蓑を借るの図

中尾芝菜(豊田)

思いがけず、二度目の入選に驚いています。今回の作品は、書きたかった題材に出会え、仕上がりまでさして時間がかからず、楽しんで書けました。

野村清涼(名古屋)

山家集の中から春の歌を書きました。仮名本来の優美さに憧れて取り組んできましたが、相変わらず武骨な作品となっています。

蘇東坡詩

萩野玉秀(岐阜神戸町)

北魏時代の素朴で野趣ある表情と、引き締まった楷書体で多字数作品における理知的な表現を求めた一作です。

道法

萩野展山(岐阜神戸町)

金文という中国古代文字の持つ独特な造形美を、現代の書としての息吹を感ずる表現を探究し、鮮やかな書風を心掛けました。

龍驤蠖屈・年年歳歳來無名蟲

波多野公一(岐阜岐南町)

白文印は中国古代の古璽に倣い円形にまとめ、朱文印はさらに古い甲骨文字を使用しました。強い線質を常に心掛けています。

新緑

馬場紀行(名古屋)

名古屋城は柳城ともいい、春のお堀端の柳は桜とともに色鮮やか。大字で挑んだが堅さばかりが残り、ほぐれたひょう逸さが更なる課題。

送韋生酒

松下英風(津島)

筆は白狸、墨は松煙墨、にじみをおさえるために硬水を使用。翠軒風に淡墨にて、書風は和様を目指し、良寛・佐理を中心に書きました。

小倉百人一首

水野峯翠(名古屋)

近年本阿弥切を基調とし、小倉百人一首の歌を書いています。本年は料紙を剥奪紙に変え、古筆の匂いが感じられる作品を目指しました。

小倉百人一首より

水野佑華(名古屋)

針切の魅力あるするどい線で濃淡を出し、空間とリズムが感じられる字形の表現に腐心しました。その点を感じていただけたらと思います。

菖蒲草

村瀬俊彦(刈谷)

藤棚の藤の花が咲き乱れるさまに似せ、行の長短。風に揺らぐ花を文字の左右の動きで表現。漢字が仮名に調和するように心掛けました。

秋景

村田華泉(新城)

古今和歌集より、秋の情景を思い浮かべ、関戸の力強さを求めての作品制作。特に墨量・線の変化に重点を置きました。

金槐和歌集のうた

森下弘子(伊賀)

関戸本古今集の豊かな表現に魅せられ、作品作りに励んできました。今後もその気持を一層深め努力していきたいと思います。

明清古詩二首

山川萩蓮(山県)

巻子の形式で流れるような運筆のリズムと力強い線を出せるよう書き進めました。昨年に比べ、少しは充実感を感じられる作品に仕上りました。

郊廟歌辭

山際雲峰(名古屋)

六朝楷書の特徴である野性的で素朴な結構と起筆・運筆の用法に注意を払い、強じんかつ重厚な線を引くことを心がけ、墨量も豊かに表現しました。

春霞

山本雅月(四日市)

古今集の歌を題材に優美な仮名の美しい流動美を求め、墨の濃淡、線の太細、文字の大小などで変化をつけ、リズム感のある運筆を心掛けました。

雪花

吉澤有岐子(岐阜)

西行の雪歌を墨の変化を求めての制作。降る雪が舞う花のごとく表現したいと思い、古筆を基本に余白や全体構成にも気を配りました。

[新入選]

李遠詩

浅野京雅(四日市)

「詩の中の鶴のように成長し大きく羽ばたきたい」そんな想いを込め、伸びやかな線を意識して書きました。

拾遺和歌集

石黒直子(春日井)

雅な和歌の世界を、緩急をつけた連綿線と変体仮名で、意図的になり過ぎず平凡にもならずにと創作しました。

小倉百人一首

石黒洋子(可児)

小倉百人一首・藤原忠道
わたの原漕ぎ出でて見れば久方の雲ゐにまがふ沖つ白波
他二十四首

あひみての

伊藤雅子(三重東員町)

しなやかな線質の変化、たおやかさ、流動的な文脈、背景にみえる空間の美しさ、古筆かなの素晴らしさを表現しました。

伊勢物語

伊吹代美(安城)

我が家からほどなく行った所に、業平ゆかりの地八つ橋があります。保存会によって守られたかきつばたが制作意欲をかきたてました。

丈山詩二首

遠藤真人(半田)

漢字の姿形がその流動性を発現させていた草創期を反映する章草体。その自由さを自らの運筆に宿してみたいと念じ制作。

梁園中秋

大木青嵐(知多)

文字の大小。行書の中に草書をバランスよく入れ、思いきって墨量を多く、筆のおもむくままにという点を意識して制作しました。

古今集より

小野田美晴(刈谷)

臨書に励んでいる本阿弥切の律動的で流麗な筆線を、作品に表せるよう努力しました。朱色の美しい料紙に向うと心が和らぎました。

くさまくら

加藤博子(知多)

源実朝の『金槐和歌集』から一七首を題材に、装飾を抑えた茶系の料紙から漆黒の墨の艶やかさが浮き出てくるよう制作しました。

一握の砂

川本大幽(名古屋)

流れの中から生まれる造形を活かした行間ができればと思い、また上下にも余白を取り、空間主体の作品にしました。

送人南遊

黒川虚宇(愛知蟹江町)

漢字、楷書、三行と最もシンプルな作品に仕上げました。装飾性に心掛け墨の濃淡、文字の配置などに気を配り制作に取り組みました。

高攀龍詩

鈴木惠雅(四日市)

「幽人」という言葉に引かれ、選文しました。墨をたくさん入れ、流れのある作品になるよう何度も練習しました。

村夜(允禧詩)

田口澄徑(多治見)

この詩は静かでひっそりとしたイメージを持っています。しかし、その中の故郷を想う強い気持ちを表現したく、力強く書きました。

彝鼎傳家

武井岳峰(関)

今回の作品は甲骨文で挑戦。試行錯誤を繰り返し、文字の曲直(きょくちょく)、疎密(そみつ)など、自分なりの作風で魅力ある作品をと思い、制作しました。

断崖

千葉晨翠(知多)

米芾の醸し出す線質と蘆花の主人公の心情とを重ね合わせて制作しました。

唱導詞

星野蘭雪(知多)

慈愛の人・良寛の書いた詞。「唱導詞」というは「禅宗の宗旨を述べ人々を正しい方向に導くために作られた詞」です。(説教)

黄雲

若杉美香(名古屋)

誰もが読める仮名調連綿の効いた調和体。幼なじみと諏訪四社参りをした際にくんだお水で墨を磨り心やわらかく制作しました。

順不同・敬称略
[理]=理事、[会・審]=会員・審査員、[会]=会員、[準会]=準会員、[無]=無鑑査、[特]=特選