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オリンピックニュース

男子ノーマルヒル:葛西紀明が8位入賞

 男子ノーマルヒル(HS106メートル、K点95メートル)の日本勢は7大会連続出場で41歳の葛西紀明(土屋ホーム)が101.5メートル、100メートルの合計255.2点で8位に入賞したのが最高だった。初出場で20歳の清水礼留飛は18位、渡瀬雄太(ともに雪印メグミルク)は21位、竹内択(北野建設)は24位に終わった。

 今季のワールドカップ(W杯)個人総合首位のカミル・ストッホ(ポーランド)が1回目に最長不倒の105.5メートルを飛び、2回目も103.5メートルをマークして278.0点で初制覇した。ポーランド勢の金メダルは1972年札幌大会90メートル級(現ラージヒル)のウォイチェフ・フォルトナ以来で2個目。

男子ノーマルヒル結果

【ジャンプ台条件】ヒルサイズ:106メートル K点:95メートル 飛距離点:2点毎メートル 風補正:-7点毎秒速(向かい風)、8.48点毎秒速(追い風) ゲート補正:6.36点毎メートル

腹痛耐えてストッホV

 ストッホが実力通りのジャンプで、初の金メダルを手にした。1回目にヒルサイズに迫る最長不倒をマークして首位に立ち、2回目も2人のジャッジから飛型点満点を引き出す完璧な飛躍。2位に13点近い差をつける快勝だった。

 昨季の世界選手権でラージヒルを制し、今季はワールドカップ(W杯)4勝で総合得点首位。満を持して臨んだ五輪だったが、試合当日の朝に体調不良に見舞われ、腹痛と頭痛に加えて発熱もあった。「欠場も頭をよぎったが、大事なのは心構え。自分のできること以上はできない」と強い精神力で栄冠を引き寄せた。

 ポーランド勢のジャンプ金メダルは1972年札幌五輪の男子個人90メートル級を制したウォイチェフ・フォルトナ以来の快挙で、冬季五輪全競技を合わせても三つ目。「言葉にならない。頑張ってきたことが報われた」と胸を張った。(時事)

LHで「お返ししてやる」

写真

厳しい表情で電光掲示板を見つめる葛西紀明選手=ソチ(共同)

 百戦錬磨の41歳でも、初戦で平常心を保つのは難しかった。7度目の五輪出場となる葛西は「力んでしまった。こんなはずじゃないんだけど」。メダルを意識して本来の飛躍ができず、8位にとどまった。

 1回目は101.5メートルを飛んで8位に。優勝争いからやや遠ざかり、2回目に勝負に出たのが裏目に出た。気負って体に余計な力が加わり、飛び出しの踏み切りで「1メートルもタイミングが遅れた」。この回は15位と失速。不本意な飛躍に終わった。

 ただ収穫もあった。前日の練習でいまひとつだった助走を改善するため、腰の高さを3センチほど上げると速度が上昇。「駄目なジャンプでも距離が伸びた」。失敗したという2回目の100メートルは優勝したストッホに3.5メートル足りないだけで、100メートル以上のジャンプを2本そろえたのも葛西と優勝者の2人だけだ。

 もともとラージヒル(LH)が得意。ノーマルヒルは助走スピードが遅く、「踏み切りも助走も合わせづらい」と苦手とする。入賞ぎりぎりという成績は悔しさを感じつつ、織り込み済みでもある。

 LHで争う次戦は15日。課題を修正する時間は残されている。「遠目に1、2、3位を見て悔しい。次はお返ししてやりたい」。悲願の個人金メダルに向け、ベテランが巻き返しを目指す。

 (対比地貴浩)

清水 五輪にのまれた

 ○…1回目のジャンプに向かった清水は、足取りがいつもと違うことに気付いたという。「これが五輪なのかなと思った」。大舞台の雰囲気にのまれて体が動かず、99.5メートルで25位。出遅れが響き18位に沈んだ。ノルディック複合からジャンプに転向して、まだ2シーズン目。周囲も驚くほどのスピードで五輪代表の座を手にしたが、まだまだ地力がないことを痛感させられた。「4年後、8年後もチャンスはある」。貴重な経験を、今後の糧にするつもりだ。(時事)

渡瀬 喜びと感謝の気持ち

 ○…初めて五輪に挑んだ渡瀬は2回ともK点を越えた。「力の差があるのは分かっている。でも今できることは2回ともできた」と納得した。北海道・札幌日大高時代に欧州のW杯を転戦するなど将来を嘱望される存在だったが、社会人になって伸び悩んだ。31歳でようやく五輪にたどり着いた。「最高の舞台で飛ばせてもらう喜びと感謝の気持ちしかなかった」とかみしめるように話した。(共同)

竹内 癖に対応できず

 ○…今季のW杯で2位になった実績がある竹内は精彩を欠いた。24位に沈み「このジャンプ台の癖に対応できなかった」と首をかしげた。1月に肺炎で入院し、急ピッチで仕上げ、公式練習では大飛躍も見せた。しかし斜度がなだらかに変化するジャンプ台を攻略した手応えをつかめなかったことが、本番に響いた。ラージヒルで巻き返せるか。「直すところは分かっている。練習で手応えを感じられればもっと良くなる」と話した。(共同)