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列車内でバイオリンを演奏する牛山孝介さん=長野県松本市で

 長野県松本市の松本駅で出発を待つアルピコ交通上高地線新島々行き。車内でバイオリン演奏が始まった。

 バッハの無伴奏パルティータ第三番。バイオリン講師牛山孝介さん(31)が奏でる。喜んでスマートフォンのカメラを掲げる客らを乗せ、電車は走り始めた。

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 終点まで30分。移動を楽しんでもらおうと昨年に始めた。車内演奏があるのは、4〜11月の週末など。北アルプスを目指す観光客向けにガイドが乗り込む「観光案内電車」の一部に、牛山さんも乗る。客は運賃だけで楽しめる。

 市が、音楽が盛んな「楽都」を掲げることにちなんだ。久石譲さんら著名音楽家を育てた音楽教育法で故・鈴木鎮一さんが始めた「スズキ・メソード」発祥の地。指揮者の小澤征爾さんが総監督を務める音楽祭も今年、27回目になる。

 電車は新島々に着き、演奏は終わった。埼玉県からの旅行客野田隆さん(70)は「音色もこれから見る景色も、きっと忘れられないと思う」。そう語ると改札を出て、乗鞍高原へ向かうバスの乗り場へ急いだ。

 文 ・水田百合子
 写真・浅井慶

 アルピコ交通上高地線 松本と新島々を結ぶ14.4キロで14駅。全区間が長野県松本市内にある。1921(大正10)年、筑摩鉄道島々線として開通。社名は筑摩電気鉄道、松本電気鉄道を経て2011(平成23)年にアルピコ交通。路線名は、松本電気鉄道時代の1955(昭和30)年に上高地線になった。アルピコは英語のALPINE CORPORATIONSに由来し「アルプスの麓の企業群」という意味。グループ企業はホテルなどを経営。

北アルプスの麓を走るアルピコ交通上高地線(動画)

 

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