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【大相撲】

稀勢、左で瞬殺 123日ぶり白星、幕内700勝

2017年11月14日 紙面から

稀勢の里(上)は突き落としで阿武咲を下す(七森祐也撮影)

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◇九州場所<2日目>

(13日・福岡国際センター)

 休場明けの東横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が新小結の阿武咲を突き落とし初日を出した。得意の左おっつけを繰り出した取り口に復調の兆しが見えた。秋場所で優勝した東横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=は貴景勝に押し出されて連敗。データの上では連続優勝の可能性がなくなる苦しいスタートとなった。

 1秒にも満たない勝負で絶対の武器がキラリと光った。稀勢の里は立ち合い、阿武咲の低い当たりを受け止めると、すかさず左のおっつけ。ここで前のめりになった相手の態勢を見逃さずに突き落とし、土俵にはわせて初日を出した。

 歴代9位の幕内通算700勝目は、16年弱の土俵生活で最も間隔が空いた123日ぶりの白星。優勝制度ができた1909年夏場所以降、初日から2連敗して優勝した力士はゼロという不吉なデータを回避する大きな1勝にもなった。

 この日一番の拍手と歓声を背に、引き揚げた支度部屋。春場所で上腕部を痛めて以降、影を潜めていた左のおっつけには「まあ良かったと思いますよ」と控えめだった。ただ、切り札がよみがえった意義は大きい。八角理事長(元横綱北勝海)は「これで落ち着ける。左からのおっつけが出れば、腰も落ちて安定してくる」と復調を予言した。

 全休明けで結果が求められる場所だけに、横綱に手放しで喜ぶ暇はない。納得顔だったのはほんの一瞬だけで「また明日(14日)、しっかりやるだけ。(700勝は)まだまだ伸ばせるようにしたい」と素っ気なかった。

 冗舌になったのは、初顔合わせの21歳について話したときだった。大関だった昨年、出稽古して幕下に落ちた阿武咲を鍛えるなど目をかけてきた。「稽古場ではいい相撲を取りますから」と若手有望株の地力を認めながらも、「本場所とは違うけど」と続けてニヤリ。若手の壁になろうという意気込みが力を引き出したようだ。

 小結経験もある千代大龍の挑戦を受ける3日目は、九州の土俵で横綱として初めて迎える結びの一番。「動きやすい体」と自己採点した仕上がりを、白星で証明したい。(志村拓)

 

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