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【大相撲】

白鵬、初対戦の宇良に勝ち8勝 千代の富士の1045勝に王手

2017年7月17日 紙面から

宇良をすくい投げで下した白鵬=愛知県体育館で(佐藤雄太朗撮影)

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◇大相撲名古屋場所<8日目>

(16日・愛知県体育館)

 横綱白鵬(32)=宮城野=は初対戦の平幕宇良(25)=木瀬=を右すくい投げで下し、8連勝で勝ち越した。平幕碧山(31)=春日野=が初黒星を喫したため、白鵬が単独トップ。千代の富士の持つ史上2位の通算1045勝にあと1勝とした。横綱日馬富士(33)=伊勢ケ浜=は輝を下手出し投げで退けて6勝2敗とし、新大関高安(27)=田子ノ浦=は千代翔馬を寄り倒して7勝目を挙げた。全勝の白鵬を1敗で高安と碧山が追い2敗で日馬富士ら4人が続いている。

    ◇

 白鵬の第一声がいかしていた。「宇良を裏返したね」。ニヤリとしたその表情が格の違いを物語っていた。

 宇良には春巡業で胸を出しただけ。いまだ未知数だったが、対策にぬかりはなかった。「捕まえるに越したことはないけど、ずれようと思って手を出した」。立ち合いで宇良の顔に右手をかざすと左へ回り込む。

 一瞬、もぐられそうになったが、押し返して右を差す。勝負どころは逃さない。「柔らかさがあったねえ。いいものがある」とたたえたが、最後は差した右から引っこ抜くようなすくい投げ。

 「来たお客さんは満足してくれたんじゃないかな。やる方は毎日大変だけど」。役者が違うといったところか。これで通算勝ち星は千代の富士が持つ史上2位の1045勝まであと1勝。「一番一番」と心に隙は見当たらない。

 この日の朝、2010年から親交のあるトヨタ自動車の豊田章男社長が激励に訪れた。15回目の優勝を飾りながら、野球賭博問題により天皇賜杯がなく、白鵬が涙した10年名古屋場所。豊田社長はその場所後に「名古屋場所を盛り上げてくれてありがとう。感謝」と記した箱に入れた手作りのカップと、直筆の手紙を贈っている。

 「名古屋というのは、いろんな意味で横綱にとって大きな場所。(07年に)横綱になった。記録もある。賜杯がなかった優勝もここ」と豊田社長。世界のトヨタをリードするからこそ、国技をけん引する白鵬の心境を理解する。「孤独を楽しまなきゃいけないのかな。凡人にはできないこと。彼しかできない足跡をつくっている。東京五輪までは当然でしょう。3年じゃなく5年頑張ってと言った」と続けた。

 豊田社長が差し入れたのは、いつもは優勝したときに贈る日本酒「佐吉の里」。目前に迫る大記録、そして39回目の優勝への前祝いとなる。 (岸本隆)

 

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