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【スポーツ】

[高校野球]創志学園2年生エース・西、16K完封 来秋ドラフト1位候補だ

2018年8月10日 紙面から

創志学園−創成館 4回裏創成館2死二塁、杉原を空振り三振に仕留め喜ぶ西=甲子園球場で(板津亮兵撮影)

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 来年ドラフトの目玉候補だ。創志学園(岡山)は7−0で、センバツ8強の創成館(長崎)を退けて夏初勝利。16三振を奪って完封の右腕エース西純矢投手(2年)をNPBスカウト陣が絶賛した。8年ぶり優勝を目指す興南(沖縄)は6−2で土浦日大(茨城)を振り切って3年ぶりに初戦を突破。土浦日大は2年連続初戦敗退となった。下関国際(山口)は春夏通じて初勝利、横浜(南神奈川)は2年ぶり勝利を挙げた。

◇創志学園7−0創成館

 100回目の夏の聖地に、インパクト十分の“ドクターK”が現れた。先発全員から毎回の16三振を奪い、無四球で4安打完封。創志学園の2年生エース・西は、お立ち台の上で声を弾ませた。

 「100点。野球人生の中で一番いいピッチングができました」

 帽子を飛ばしながら腕を振り、三振を奪えば派手に吠(ほ)える。気迫満点の2年生右腕の武器は、この日149キロをマークした剛速球だけではない。「ストライクを取る」「三振を取る」「左打者に使う」と、状況に応じて使い分ける3種類のスライダーが猛威をふるった。

 2回2死から4連続、4回1死から6連続…。16三振のうち11個をスライダーで奪った。「基本は打たせて取る投球で、自然に三振が取れました」。抜群のキレ味に、相手打線のバットは次々に空を切った。

 昨年10月11日。父・雅和さんが脳幹出血のため45歳の若さで亡くなった。幼いころから「甲子園に行けよ」と応援してくれた父。ショックで「野球をやめようと思った」というほど落ち込んだが、母・美江さんや仲間たちに励まされてエースは立ち上がった。

 岡山大会では帽子に「10・11」と父の命日を書いて投げた。一緒に来るはずだった甲子園。初回、西はマウンドに上がり、空を見上げた。

 「父が空から見てくれていると思って投げました」

 ユニホームのポケットには数珠をしのばせていた。岡山大会の決勝前に長沢宏行監督(65)から渡されたもので、「これを持っていたからいい投球ができたと思う」と笑った。

 チームは夏の甲子園初勝利。岡山県勢としては6年ぶりの白星となった。2回戦では下関国際と対戦する。周囲は球速にも期待するが「150キロは来年出せばいい」と西。表情を引き締めながら「今年は打たせて取るピッチングで、チームを勝たせたい」と力強く誓った。 (浜村博文)

 

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