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【サッカー】

森保ジャパン、想定内の辛勝 大会の長丁場見据え、したたか戦略

2019年1月11日 紙面から

◇アジア杯 日本3−2トルクメニスタン

 【アブダビ(アラブ首長国連邦)松岡祐司】サッカーのアジア杯は9日、1次リーグF組の初戦があり、2大会ぶり最多5度目の優勝を目指す日本は格下のトルクメニスタンに苦戦しながらも3−2で逆転勝ち。先制され、焦燥感が漂う中、フレッシュな選手を入れず、経験の浅い若手、調整途上の主軸陣の起用にこだわったが、そこには森保流のしたたかな戦略があった。トルクメニスタン戦から一夜明けた10日は、控え組12人が約1時間半、対人練習などで汗を流した。1次リーグは各組4チームが総当たりし、上位2チームが自動的に決勝トーナメントへ進む。日本は13日にオマーンと対戦する。

 最後まで冷や汗をかかされた。後半34分、アタエフにPK被弾。1点差に迫られて、なおもピンチの連続。「これは、やばいなって思いましたね、正直。耐えないとなって」。やっとの思いで白星を手に入れると、主将の吉田は苦り切った表情を浮かべていた。

 試合4日前から練習は非公開だった。選手たちの話を総合すると、戦術、連係の確認とともに、フィジカルコンディションの調整がメインだった。もっとも、ピークはまだ先。「監督もスタッフも練習量を非常に制限していて、(大会期間が)長くなるということを仮定してやっている」と吉田は説明した。

 選手たちの体は重かった。実際どうだったかは不明だが、少なくとも重そうに見えた。ただ、トルクメニスタン戦で途中投入されたのは北川ただ1人だった。けが明けの大迫、不慣れなボランチで起用された冨安、チームに合流したばかりの吉田、経験の浅い堂安もフル出場した。

 「メンバーを代えなかったのはコンディションを上げるため。そこはみんな理解している」と青山。苦戦は、いわば織り込み済み。練習ではなく、公式戦のプレー時間を伸ばすことで、選手個々とチームの状態を同時に、しかも一気に引き上げていく青写真があったはずだ。

 兵庫県とほぼ同規模の総人口約560万人の小国にひと泡吹かされそうになり、原口は「ほっとしたというより、イライラしている」と不満げだったが、長友はうれしそうに笑っていた。

 「僕は苦しんで成長していくチームを見たいし、そういう若手たちを見たいですよね」

 なかば自作自演のような「初戦は難しい」を地でいく辛勝劇。想定以上に苦しみ、追い込まれたことで選手の状態、チームのコンディションはより上向くはずだ。そうなれば、単なる1勝を上回る価値があるかもしれない。

 

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