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【首都スポ】

[大学ラグビー]戦線、メイジ嵐呼ぶ 「1強」帝京大に練習試合勝つ

2018年9月1日 紙面から

パス良し走って良し。SH福田主将が明大を日本一へと引っ張る(8月26日の東海大戦で)=長野県上田市の菅平サニアパークで(大友信彦撮影)

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 いよいよラグビーシーズンが到来し、関東大学ラグビーも、対抗戦グループが9月9日、リーグ戦は16日に開幕する。近年は帝京大の「1強」が続いていた大学ラグビー界だが、今季はちょっと雲行きが違う。勢いがあるのは明大だ。昨季の大学選手権決勝で帝京大に1点差で惜敗した明大だが、春季大会と8月の練習試合で帝京大に連勝。夏合宿の最終戦では強豪の東海大にABCの3チームが全勝した。22年ぶりの王座を目指す紫紺の軍団が、大学戦線に嵐を呼ぶ! (取材・文=大友信彦)

 高原の風を受け、日焼けした顔が輝いた。

 「よくやってくれたと思います」

 明大・田中澄憲新監督の言葉に力がこもる。8月26日、長野県上田市の菅平高原で行われた明大ラグビー部夏合宿の最終戦、東海大との練習試合に、明大はABCの3チームが全勝。「3タテ」で夏合宿を打ち上げたのだ。

 内容も頼もしかった。最初のCは常に先行を許しながら終了直前のトライで29−24の逆転勝ち。続く主力のAも、後半15分までは19−19の接戦ながら、ラスト25分に4連続トライを奪い45−19の圧勝。そして最後のBは73−0の完勝だ。

 「最初のCはメンバーも下級生中心で、キツい展開だったけど、切れずにガマンしてファイトして、逆転で勝ちきってくれた。Aは前半の入りが課題ですね。原因をしっかり整理して修正しないと。最後のBは、相手をノートライに封じるという強い気持ちでやってくれた。チーム内の競争も激しくなって、層も厚くなってきましたね」

 「帝京1強」時代が続く大学ラグビー。大学選手権の連覇は昨季で9。今季は大台の10連覇がかかる節目の年だ。そこにストップをかける第1候補が明大だ。昨季の大学選手権決勝では1点差で惜敗。しかし、今季は4月の春季大会で17−14で雪辱。さらに夏の菅平での練習試合(8月14日)でも21−19で絶対王者を返り討ちに。帝京大に春夏と連勝したことで、「今年のメイジは強い」という評価ががぜん高まった。

 「でも、内容は良くなかった。スコアでは勝ったけど、ちょっとしたことで結果は違ってくる。選手たちも『俺たちは強い』なんて思ってないはず。実際、帝京に勝ったあと天理大に負けたし、いい勉強になった」と田中監督。SH福田健太主将(4年・茗渓学園)もこう話す。

 「帝京大に勝てたことは自信になっています。春だけじゃなく夏も勝ったことは良かった。だけど天理に負けて課題をもらったし、慢心してる選手は誰もいません」

 謙虚な言葉も頼もしい。それを促すのは選手層が厚さが生む激しいポジション争いだ。昨年は4年生だった堀米(現リコー)を交えて激戦区だったSOは、今季も忽那鐘太(4年・石見智翠館)と松尾将太郎(4年・東福岡)に二浦瑞樹(3年・明大中野)が加わり試合ごとに司令塔が入れ替わる状態。1年生もWTB雲山弘貴(報徳学園)、CTB児玉樹(秋田工)、SH飯沼蓮(日川)が東海大戦で途中出場するなど次々と台頭している。「僕もキャプテンだから出られると決まってるわけじゃない」と福田主将。その緊張感が個々のトレーニング、自己管理の充実を呼ぶ。

 「3カ月ごとにフィットネスとストレングスの測定をしているんですが、ほとんどの選手が毎回、自己記録を更新しています」と福田。トップリーグのサントリーでエディー・ジョーンズなど名将の指導を学んだ田中新監督が持ち込んだ、栄養面やメンタル面のきめ細かい情報提供が選手の自覚を促す。それは私生活にも反映される。

 「大谷翔平選手が普段からごみを拾う習慣をつけているように、細かいことに気付けるようアンテナを張っています。細かいことに気付けるかどうかが、大学選手権の決勝のような試合で勝負を決めることを去年学びましたし」(福田)

 22年ぶりの大学王座奪回へ。充実した陣容と謙虚さを磨き、紫紺の軍団が発進する。

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