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【首都スポ】

[大学サッカー]上田綺世、逆転Vへ毎試合決める 法大のスーパールーキーFW

2017年9月29日 紙面から

1年生ながらエースストライカーとして活躍する法大サッカー部のFW上田綺世=相模原市緑区の法大城山サッカー場で(斉藤直己撮影)

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 16日に後半戦が始まった第91回関東大学サッカー1部リーグ(東京中日スポーツ後援)は優勝や残留・降格などをめぐり、激しい戦いを繰り広げている。V争いは首位の筑波大を2位の順大が勝ち点1差で追う展開だが、台風の目になりそうなのが5位の法大。チームは9月の総理大臣杯全日本大学トーナメントで頂点に立ち、自分たちの実力に自信を深めた。各チームが一目置く新人FW上田綺世(あやせ、鹿島学園)が同杯に続いてチームを浮上させるのか? 将来を期待される前途有望なルーキーに話を聞いた。 (取材・構成、関孝伸)

 −ここまでルーキーでナンバーワンの数字を残しています。リーグ戦では現在5ゴール。総理大臣杯では3得点を記録し、法大を35大会ぶりの日本一へと導きました。このような結果を残していく自信は入学当初からあったのですか?

 上田綺「自信はまったくありませんでした。高校時代は自分が点を取れなかった試合は数えるほどしかなかったんですが、それは(茨城)県レベルでの話です。法政大学といういい選手が集まってくる中でも、点を取ることやフィジカルの強さといった自分の特長を出せるのかどうかについては、大きな不安がありました」

 −しかし、長山一也監督の評価は高く、リーグ戦第2節の順大戦で早くもデビューのチャンスを与えられました

 「その試合はスタメンで、自分がどれだけできるか楽しみだったんですけど、緊張もあって、何もできませんでした。自分はまだこんなものなんだなって思いました。シュートも打てなかったんですけど、スピードや競技場の雰囲気なんかに慣れていけば、もう少しできるんじゃないかとは感じました。ヘディングでは負けませんでした」

 −続く第3節の明大戦ではスタメンからは外れましたが、途中交代で出場し、終了間際に劇的な決勝ゴールを決めました

 「あの試合で点を取れたのはデカかったです。それ以外は何もできなかったんですけど、点を取れたことで自信がつきました。(今季リーグ戦での)初勝利でしたし、チームにとっても自分にとっても、重いゴールになりました。点を取るのが普通のような感じだった高校時代とは全然違う重みがありました。自分の中では、明治、順天、筑波は別格(の存在)ですし、味わうものや感じるところが多くあったゴールでした」

 −第4節の東京国際大戦で先発復帰し、2試合連続となる得点を挙げました

 「その試合が終わったあたりで、大学でも(自分のプレーが)できるようになってきたなという感覚がありました。シュートチャンスが増えましたし、自分なりに結構やれた試合でした。ここからは結果を残していかないといけないなという思いになりました」

 −リーグ戦が中断する第11節までにさらに3ゴールをマークしました。得点ランクはその時点で2位タイでした。1年生としては上々の結果です

 「でも、2点目の後は5試合も点が取れなかったので、スタメンから外されたりもしました。コンスタントには取れていないと思っていました。無力さを感じて、もがいたりもしました。ピッチに立てば、学年は関係ありません。コンスタントに取るのがいいフォワードですし、フォワードをやるなら、それができないといけないと考えています。前半戦全体を振り返ると、ムラがあって、活躍はできなかったなと思います」

 −タイトルを獲得した総理大臣杯では、チームを大いに助けました。3−3からPK戦までもつれ込んだ準々決勝の阪南大戦で、1−2の状況から2ゴール。1−0で勝った決勝の明大戦では、殊勲の得点を決めました

 「決勝は明治に圧倒された部分があって、シュートチャンスをなかなかつくれませんでした。そういう中で決めることができたので、あのゴールはうれしかったです。フォワードとして一人前の仕事ができたという感覚がありました。でも、一番点を取りたかった準決勝の筑波戦で決められなかったのが残念でした。筑波は絶対的な優勝候補でしたし、その筑波から点を決めたいと思ってやっていました。チャンスはあったんですけど…」

 −リーグの方は後半戦がスタートしています

 「連戦連勝で優勝、それが目標です。優勝する自信はあります。チームが勝つための点を毎試合取っていきたいです。とにかく、試合に勝ちたいです。得点ランクには興味がないので、何点取りたいとかいうのはありません。自分は負け試合を勝ち試合にできるフォワードになりたいんです。3失点したら4点取って勝たせるフォワードということです。シュートの精度を上げつつ、シュートの本数をもっと増やしていくことが大事かなと考えています」

 −当然、プロ志向なのでしょうね

 「J1で活躍して、日本のトッププレーヤーになることで、親を喜ばせたいと思っています。プロにはムチャクチャなりたいんですけど、そんなに深くはまだ考えていません。今の所属は法政大学ですし、まずはそのチームの結果にこだわってやっていくだけです」

◆上田綺世ア・ラ・カルト

 ◆髪の毛を速く伸ばしたい 実は現在のヘアスタイルは丸刈り。ある1年生部員がやらかした仕事上のミスを同期全員で負うことになり、この取材終了後に刈った。「丸刈りには最後まで抵抗がありました。頭皮マッサージをしたり、(育毛に必要とされる)タンパク質をたくさん取ったりして、髪を速く伸ばす努力をしています」

 ◆自動車の免許をシーズンオフまでには取りたい 最近、教習所に通い始めたのだが、スケジュールが合わなかったために、申し込みからスタートまでに3カ月以上もかかってしまった。「冬に地元に帰ったときに、みんなと車で遊びに行きたいんですけど、(試合や練習などで多忙なので)それまでに取れるかどうかわかりません。切羽詰まっています」

<上田綺世(うえだ・あやせ)> 1998(平成10)年8月28日生まれの19歳。水戸市出身。181センチ、74キロ。同市立酒門小1年のときに吉田ヶ丘サッカースポーツ少年団でプレーを始め、中学時代はアントラーズノルテジュニアユースに所属した。鹿島ユースには進めずに鹿島学園高(茨城)へ。同高3年時の全国高校総体でベスト16、全国高校選手権の方は2回戦で敗退した。U−19全日本大学選抜EAST。

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