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【首都スポ】

[大学サッカー]ユニバ決勝で千金弾のジャーメイン 「うれしくて泣きそうになった」

2017年9月22日 紙面から

ユニバーシアードの金メダルを手に笑顔のジャーメイン良=茨城県龍ケ崎市の流通経大で(福永忠敬撮影)

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 8月に台北で開催されたユニバーシアードで、日本の男子サッカーが3大会ぶり6回目となる金メダル獲得を果たした。全6戦で日本が重ねたゴールの数は全部で19。1試合平均で3点を超える爆発力だった。中でも、スピードを最大の武器とするストライカーで、仙台への来季加入が内定している流通経大のアタッカー、ジャーメイン良(4年・流通経大柏)は、チーム最多タイとなる4得点を挙げ、優勝をたぐり寄せる大きな原動力になった。そのジャーメインに金メダルの喜びなどを聞いた。(取材・構成、関孝伸) 

 −まずは優勝おめでとうございます

 ジャーメイン「ありがとうございます。グループリーグが始まったときに、宮崎(純一)監督が『みんなでたすきをつないでいこう』と駅伝に例えた話をしたんです。出場メンバーはターンオーバーで試合ごとに変わったんですけど、自分が出ても出なくても、勝つために個人個人がやるべきことをやってつなごうということで、チームがまとまっていきました」

 −ターンオーバーの話が出ましたが、ジャーメイン選手は、グループリーグの2戦目、通算4戦目の準々決勝、通算6戦目の決勝にスタメン出場しました

 「完全にターンオーバーでやるとは最初は思っていませんでした。だから、(大事な)初戦が先発じゃないとわかったときはちょっと悔しかったですね。2戦目のカナダ戦に出て2点取ったんですけど、調子はまぁまぁ良かったですし、大会の途中からは、(順番でいくと)決勝で先発できるかなと考えるようになっていました」

 −スタメン出場した3戦すべてでゴールを決めました

 「直前の国内合宿から調子が良くて、台湾に入ってからも体がキレていました。最初の試合の2点はPKとごっつぁんゴールだったんですけど、全然オッケーでした。点が取れれば、内容がなかったとしても結構楽しいものです」

 −準々決勝のイタリア戦で1得点、そして1−0で勝った決勝のフランス戦では殊勲のゴールをマークしました

 「イタリア戦は、相手にすぐに退場者が出て、前半で5−0になりました。相手の心が折れていたところで、自分が6点目を流し込んだんです。フランス戦の決勝点は右サイドからのマイナス気味のクロスを右足で入れました。(利き足とは逆の)右だったので、シュートするときはちょっと緊張しました」

 −決めた瞬間、喜びを爆発させていました

 「結構興奮しました。あんなにほえたことはあんまりありません。ちょっと落ち着いた後にイエローカードをもらっちゃって、そこからは2枚目をもらって退場にならないようにということを考えていました(笑)」

 −優勝の瞬間はベンチで迎えました

 「交代してから終わるまでの時間がメチャメチャ長く感じました。時計がなかなか進まなくて、ドキドキしました。サカ(順大DF坂圭祐、4年・四日市中央工=J2湘南加入が内定)がディフェンスで頑張って相手の攻撃をはね返していて、それに感動しました。試合が終わったときは、うれしくて泣きそうになりました」

 −自分の得点で金メダル獲得が決まりました

 「自分の点で勝ったとか、そういうことはあんまり考えませんでした。優勝したことがとにかくうれしかったです。決勝トーナメントに入ったあたりから優勝できそうな雰囲気はあったんですけど、いざ世界一になってみたら、味わった経験がない喜びが湧いてきました」

 −その日の夜はみんなで盛り上がったんでしょうね?

 「自分は試合後のドーピング検査に呼ばれて、みんなのところに行くのが遅くなっちゃったんです。完全に乗り遅れました。勝利の美酒は1杯しか飲めませんでした。ドーピング検査で尿が全然出なかったので、出すために水を3リットルくらい飲んだんです。それで気持ち悪くなっていて、酒が飲めませんでした。最悪でした(笑)」

 −大会通算4ゴールは脇坂泰斗選手(阪南大MF、4年・川崎U−18=川崎加入が内定)と並んでチーム最多でした

 「セイヤ(筑波大FW中野誠也、4年・磐田U−18=磐田加入が内定)を上回ったのがうれしかったです。セイヤのことを(ライバルとして)ずっと意識してきたんですけど、一つの大会であいつよりも点を取ったのは確か初めてでしたから」

 −ユニバで優勝して、何か変わったところはありますか?

 「世界一になって、自分で点も取ったということで、今はすごく自信を持ってプレーできています」

 −大学生活は残りわずかです

 「付属高校の時代を合わせると、流経に7年間、いることになります。自分のすべて、7年間のすべてを出して、リーグ戦(関東大学1部)とインカレ(全日本大学選手権)で優勝できるように頑張ります」

◆ジャーメインのユニバ裏話

◆ゴールパフォーマンス 名字(GERMAIN)の頭文字をよく間違われるらしい。JではなくG。それをアピールするために「Gポーズ」を考案し、ユニバで披露した。

◆音楽担当 チームの雰囲気を盛り上げたり、逆にリラックスさせたりする際には、音楽が欠かせないという。試合前や試合後に流すのだが、選曲などの役目を負い、「DJジャーメイン」と呼ばれた。

◆コーラ 炭酸飲料はアスリートにとって良くないからと、大好きなコーラを今季は自分で禁止にしていた。しかし、ユニバの期間中だけ解禁。宿舎の食堂に飲み放題で置いてあったため、誘惑に勝てなかった。それでも活躍できたので、結果オーライ。帰国後は再び断っている。

 <ジャーメイン良(じゃーめいん・りょう)> 1995(平成7)年4月19日生まれの22歳。神奈川県厚木市出身。182センチ、75キロ。米国人の父と日本人の母との間に生まれた。自身の国籍は日本。厚木市立厚木第二小1年のときにスクールでサッカーを始め、3年時に初めてチームに所属。南毛利FCからFC厚木ジュニアユースDREAMSを経て流通経大柏高(千葉)へ。同高3年時に高円宮杯U−18チャンピオンシップで優勝したが、完全なレギュラーではなかった。流通経大では1年時から出番を与えられ、関東大学1部リーグ通算58試合17得点。来季加入が内定している仙台の特別指定選手。

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