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【首都スポ】

[マラソン]伏兵井上が世界選手権代表に名乗り 2度目のレースで日本人トップ!!

2017年2月27日 紙面から

日本人トップの8位でフィニッシュする井上大仁=東京・丸の内で(北村彰撮影)

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◇東京マラソン

 ▽ロンドン世界選手権代表選考会を兼ねる(男子のみ)▽26日▽東京マラソン財団主催▽東京新聞共催、東京中日スポーツ後援▽マラソンおよび10キロ=9時10分スタート▽マラソン=東京都庁−東京駅前・行幸通り間の42・195キロ▽スタート時の気象、晴れ、気温11・5度、湿度38%

 世界選手権、そして東京五輪へ新星が名乗りを上げた。マラソン2度目の井上大仁(24)=MHPS=が2時間8分22秒の8位、日本人トップでフィニッシュし、世界選手権(8月・ロンドン)の日本代表入りを濃厚にした。レースは前世界記録保持者のウィルソン・キプサング(ケニア)が日本国内で初の2時間3分台となる2時間3分58秒で制した。初マラソンながら序盤ハイペースを刻んだ設楽悠太(25)=ホンダ=が2時間9分27秒で11位、日本人3位に入った。

 新装された東京を日本人で真っ先に駆け抜けたのは、マラソンに適性とこだわりを見せる24歳だった。「日本人トップは自信になったし、今までやってきたことが結果として出たのはすごくうれしかった」。赤レンガの東京駅をバックに、ユニホームの企業名を誇らしげにたたきフィニッシュした井上。「ずっとマラソンで勝つイメージ、夢は持っていたし、練習でもやっていた」と笑顔を見せた。

 マラソンで勝つ−。その気持ちを号砲から走りで示した。日本人向けに設定された1キロ3分ではなく、「今回はどれだけ日本記録に近いペースで戦えるかを意識した」と1キロ2分58秒のペースメーカーをターゲットに定めた。ペースメーカーが機能せず、単独走を強いられても「悪条件で練習していたので、どういう状況にも対応できた」と慌てない。冷静にピッチを刻み、37・6キロで日本人トップの設楽に並ぶと並走の後、突き放した。

 マラソンで勝つことは、長崎・鎮西学院高に入学当初から決めていた。陸上部に入部した時に目標を書くよう言われ「世界レベルの選手になる」と書いた。何で戦うのかと聞かれると「マラソン」と答えたという。目標をしたためた紙は自宅の勉強机に貼り、進学先、実業団はいずれも「マラソンで結果を残しているから」と山梨学院大、MHPSを選んだ。

 同学年にはトラックで記録を出し、五輪や世界選手権代表に選ばれている双子の村山謙太・紘太兄弟(旭化成)らがいるが「トラックやハーフマラソンで負けている分、マラソンではどうしても負けたくない、自分の距離にしたかった」と対抗心とマラソンに対するこだわりを隠さない。気持ちだけではなく、「長い距離の練習は外したことがない。月間900キロ超えの練習も3〜4カ月続けた」という適性も兼ね備えている。

 勝つべくして日本人には勝ったが、世界との差も痛感した。「世界選手権に出していただけるなら、今回みたいに自分のペースではなく、行けるところまで勝負し、入賞を目指したい」。自分で生きていくと決めたマラソンで、さらなるレベルアップを期して世界に挑む。 (川村庸介)

<井上大仁(いのうえ・ひろと)> 1993(平成5)年1月6日生まれ、長崎県諫早市出身の24歳。165センチ、51キロ。同市立飯盛中で陸上を始め、鎮西学院高では北九州高校総体5000メートル8位が最高。2011年に山梨学院大に進学し、箱根駅伝には4年連続出場。14年に世界ハーフマラソン日本代表に選出され36位。15年にMHPSに入社、16年びわ湖毎日マラソンで初マラソンに挑戦し2時間12分56秒で9位。ハーフマラソンの自己ベストは1時間1分39秒。

     ◇

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