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【プロ野球】

ソフトバンク2年連続日本シリーズ! 見事な“獅子落とし”

2018年10月22日 紙面から

優勝盾をもらうソフトバンク・工藤監督

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◇パ・リーグCSファイナルステージ第5戦 ソフトバンク6−5西武

 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は21日、パ・リーグの第5戦がメットライフドームで行われ、レギュラーシーズン2位のソフトバンクが10年ぶりにリーグを制し、アドバンテージ1勝を持つ西武を下し、3連勝で対戦成績を4勝2敗として2年連続18度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。最優秀選手には柳田(ソフトバンク)が選ばれた。パでリーグ優勝しなかったチームがCSを突破するのは、2010年に3位から勝ち上がって日本一となったロッテ以来。日本シリーズは27日にマツダスタジアムで開幕。史上初の最西端同士の対決で山陽新幹線シリーズ。ソフトバンクは2年連続日本一を懸けて、セ・リーグを3連覇した広島と対戦する。

   ◇

 これ以上ない悔しさを味わった地で、最高のリベンジを果たした。1点リードの9回2死。森のゴロを処理した川島の送球がファーストミットに収まると、ソフトバンク・工藤監督は強く手をたたいた後、両手で強く拳を握った。すぐに首脳陣と握手。顔にはこぼれんばかりの笑みがあふれた。

 「とにかく(西武に)チャレンジして勝ちたいという思いでここまでやってきた。選手が悔しい思いを持って戦い、勝ってくれたことが一番」

 リーグVをもぎとられた西武に立ち向かい、撃破した。シーズンは12勝13敗の負け越し。特に驚異的な追い上げで一時3ゲーム差にまで詰め寄った9月には、メットライフドームの直接対決6試合で1勝5敗とたたきのめされた。現役時代から験かつぎはしないタイプ。だが、9月の敵地で敗戦翌日には、遠征先でも日課としているランニングで「流れを変えたい」と、普段とは90度違う方向へ走りだしたこともあった。

 流れが変わることはなく、最後は6・5ゲーム差でV逸。悔しさを晴らすには、負けを認め、勝つための準備を整えることで流れを変えるしかなかった。現役時に14度日本シリーズに出場。「短期決戦の鬼」がCSで西武打線を封じるために出した答えは「どこで抑え、打線を切るか」。エースとしてホークスを福岡移転後初の日本一に導いた19年前と同じだった。

 1999年の中日とのシリーズ。相手キーマンと目した1番・関川を徹底分析で丸裸にした。自身が完封した第1戦で打撃を崩し、第4戦まで無安打。シリーズ19打数2安打に封じた。そして今季の西武の「鍵」。当然の中軸と、1番打者の秋山だった。リーグ順位が決まると、コーチ陣に資料の洗い直しを指示。データ班が用意した200ページものPDFファイルも踏まえ、対策をすり合わせた。

 西武のみやざきフェニックス・リーグでの調整もスコアラーが撮影。秋山が特定のコースで示す反応を把握し、攻めを徹底した。データ班は不調時の秋山が示す傾向も把握しており、それは今CS5試合中4試合で一致していたという。結局、リーグ打率2位の切り込み隊長を5試合で3安打に抑え、獅子脅し打線のパワーをそいだ。

 「投手だけじゃなくて野手も一つになって、頑張ろうという思いでやってくれた」。リベンジを果たした選手らをたたえたが、2カ月近く1軍を離れた内川をファイナルステージから招集し、第3戦からは松田宣をスタメンから外すなど自らも大きな決断を下した。西田の起用や細かい継投策もズバリと的中。リーグ王者を撃破した自信を胸に、広島との頂上決戦に臨む。 (倉成孝史)

 

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