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【プロ野球】

<WBC>岡田が左の刺客になる ド軍戦で1イニング無失点

2017年3月21日 紙面から

ドジャース−日本 5回裏に登板し、1イニング無失点に抑えた岡田=米アリゾナ州・グレンデールで(黒田淳一撮影)

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◇練習試合 日本2−3ドジャース

 【グレンデール(米アリゾナ州)取材班】日本代表の中日・岡田俊哉投手(25)が19日(日本時間20日)、ドジャースとの練習試合に2番手登板。5回の1イニングを無安打、無失点(1四球)に抑えた。ハイライトは大リーグ通算308発を誇る4番、エイドリアン・ゴンザレス内野手(34)との対決。左の強打者をスライダーで空振り三振に仕留めた。準決勝の相手・米国は左打者が絶好調。必殺のデモに成功した左腕は、大一番でも重要な仕事を託される可能性がありそうだ。試合は日本代表が2−3でサヨナラ負けした。

 見事だった。岡田は同点の5回からマウンドに上がり、2死一塁で打席にA・ゴンザレス。今大会、メキシコ代表の主砲格としても出場したド軍の4番打者に対し、直球を4球続けてカウント2−2。そして勝負球はスライダー。鋭い変化に、年俸約23億円を誇る強打者のバットは空を切った。

 「相手を意識するのではなく、自分のボールを投げることだけを考えた。いろんなことを確認しながら投げられた」。メジャーリーガーたちを相手にすると、ひときわ細さが際立つ。だが、その腕から放たれるキレ味抜群のボールでビッグネームをきりきり舞いさせた。臆することなく、持ちうる力をそのまま発揮できたことが何よりの収穫だ。

 1次リーグ・オーストラリア戦以来の登板だった。このとき同点の5回1死一、二塁から先発菅野の後をバトンを受け、いきなりストレートの四球。次打者にも2ボールとなったが、最後は二ゴロ併殺打に。小久保監督が、6連勝で突破した予選リーグの戦いについて「岡田の満塁からのゲッツー。あれで流れが来たかなと」と答えたほど、強烈なインパクトを残したシーンだった。

 絶体絶命のピンチを招いた岡田の心の中には、モヤモヤだけが残っていた。「『ヤバイヤバイどうしよう』じゃなくて、どんな時でも冷静にいないといけなかった」。そしてようやく巡ってきた登板のチャンス。1死から四球を出したことに「低く投げられた部分もあったけど、しっかり反省するところは反省したい」と語ったが、再び存在感を示すことができた。

 しかも左封じは、米国戦突破に欠かせないポイントになる。今大会、米国のチーム打率は4強では最下位の2割4分8厘。だが左のスタメンに限っては、そろってバットが振れている。イエリチ(マーリンズ)が3割5分、ホスマー(ロイヤルズ)が3割8分1厘、下位を打つクロフォード(ジャイアンズ)にいたっては4割4分4厘! 侍投手陣の中で左投手は宮西、松井、そして岡田の3人。2次リーグは宮西、松井が優先的に使われてきたが、この日の大物斬りで岡田が指名される可能性も浮上してくる。

 気温35度。乾燥するアリゾナの気候の中でもボールが抜けることはなく、硬いマウンドにもしっかり対応できた。「どっちも予想どおりでした。とにかく大事なのは打者と勝負すること。チームのためにできることをしっかりやりたい」。試合後は準決勝、決勝の行われるロサンゼルスへ。泣いても笑っても残り2試合。自分に何ができるのか−。持ちうるすべてを置いてくる。 (土屋善文)

 

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