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【ドラニュース】

<龍の背に乗って>鈴木博志、3つの力!!! 18年昇竜導く157キロ一番星

2018年1月1日 紙面から

竜の抑えを狙う鈴木博。火消しは任せろと雄たけびを上げる=名古屋市内で(小沢徹撮影)

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 中日のドラフト1位・鈴木博志投手(20)=ヤマハ=には、大成する投手に必要な3つの力が備わっていた。食べる力、強い背筋力、そして空間認識能力。なぜ最速157キロの球を投げられ、どこでプロへの扉が開いたのか−。竜の一番星の足跡をたどった。

 彼のスーツは悲鳴を上げていた。初対面の鈴木博に名刺を渡してインタビューは始まった。真っ先に気になったのが、ボタンが留められないであろう上着、踏ん張れば裂けてしまいそうなズボンだった。

 「会社に入るときに買ったんです。けっこう大きめを選んだんですが、もう入りませんね」

 鈴木博も僕も笑ったが、このスーツこそが成長の証しなのだ。「1年目に10キロ増やす」という目標をクリアして、ヤマハ入社から3年弱で彼の体重は18キロ増えた。比例するように最速143キロだった球速は157キロに伸びた。食う、寝る、走る。この3つを苦しまずにできるのも才能だ。スカウトの世界では昔から「母親の尻を見ろ」と口伝される。科学的な根拠はともかくとして、骨格や肉付きは母系から遺伝するという経験則なのだろう。母・英美さん(49)は身長170センチ、中国の大連市ではバレーボールのウイングスパイカーとして、社会人チームでもプレーした。

 趣味を尋ねた。「ゴルフです」。まだ始めて1年と浅く、ベストスコアは105だが、ドライバーの飛距離が圧倒的な背筋力を物語る。何と「最長330ヤード」だと! 中村紀洋、川上憲伸、松坂大輔…。僕が知る限り、同等の飛距離を誇る男たちは、そろって野球でも規格外だ。

 特技を尋ねた。六面立体パズルを「最短40秒、だいたい1分で完成させられます」と答えた。子どものときにできたことを、入社後にも「同じようにできました」。脳が覚えている。秀でているのは空間認識能力らしい。サッカーのパス、ゴルフのアプローチ。視界でとらえた距離を脳内で計測する。野球でいえば制球力に通じるようだ。

 球速と制球。今でこそ二物を得た鈴木博だが、磐田東ではスカウトのリストの末端に載る程度だった。そんな右腕が投手の最上位に上りつめるきっかけは、2016年3月。右肘手術明けで上がったオープン戦のマウンドで、いきなり152キロを計測した。「プロが近づいた。明確に見えた試合です」。光り始めた石が、竜のスカウトを呼び寄せる。

 

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