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【コラム 撃戦記】

聖地の雰囲気にのまれていた…勝てない相手ではない

2018年10月22日 紙面から

 残念な結果だ。村田のこんなに打たれた顔を見たのは初めてだ。この日の村田は全てが良くなかった。ボクシングがちぐはぐで、バランスも最悪だった。ジャブは単発、右も力みからコンビネーションが出なかった。毎回の流れも悪かった。常に先に手を出したのはブラント。対する村田は単発で、挑戦者の手数の見栄えも採点に大きく影響した。

 メンタル面でもいつもと違ったように見えた。入場時だけではなく、試合の序盤でも笑みを浮かべ、前日まで見られた緊張感はなかった。あれは極度の不安と緊張をごまかすための笑みだったろう。

 ラスベガスはボクサーにとって、憧れの聖地。日本人が新たな歴史を刻む試合とはならなかったが、完敗を認め、傷だらけの顔のまま、控室で取材に応じた姿は立派だった。また、敗因を「全て読まれていた」と、研究し尽くしたブラントの成果をほめたが、私は聖地の雰囲気にのまれ、緊張で自分のボクシングを見失ったのだと思う。ブラントをぐらつかせた右もあった。勝てない相手ではない。32歳。再戦での王座奪還を期待したい。

(格闘技評論家)

 

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