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【田村尚之のロジカルゴルフ】

ゴルフは「自分探しの旅」合わない理論は捨てるべし 「なんとなく」に頼らないで!田村プロ最後のメッセージ

2018年3月29日 紙面から

 田村尚之プロによる最後のメッセージは、ずばり「捨てる」です。自分に合わない理論、古い理論は、とりあえず脇に置いて、今の道具に合った理論、ちゃんとした定理や定義に基づいた理論を身に付ければ、それがスイングの芯になります。ちまたにあふれる情報に惑わされることなく、スイング理論に磨きをかけることもできるはずです。 (取材・構成 青山卓司)

定理に基づく理論

 1年かけて、わたしの持っているスイング理論と、それに基づいた振り方や、マネジメントを紹介してきました。

 レッスンで最も気をつけたことは「何となく」とか「昔から、ずっとこうだった」という感覚に頼った教え方をしないことでした。

 私はゴルフを始めた時から、独学でスイングを磨いてきました。その時、頼りにしたのが、物理や数学で、すでに正しいと証明されている定理や定義です。なぜか。そこには、正しいという理由があるからです。「この方が自分には打ちやすいから」という自分の中にだけある感覚や、コーチから教えられてきた理論を、何も考えずにひたすら正しいと思い込むと、壁に突き当たった時に、乗り越えられなくなったり、いたずらに時間を費やしたりすることになります。

 合う、合わない(できる、できない)は別にして、私のレッスンには理由があります。それが例えば、(1)かかと体重で振れ、(2)ボールはスタンスの真ん中に置け、(3)ハンドファーストに構えるな、ハンドレート気味でいい、(4)体重移動や上半身と下半身の捻転差は必要ない、(5)フェースは最後まで閉じたままで返すな、といったものです。

 すべて定義や定理に基づいているから、調子が落ちた時や、壁にぶつかった時に、原点に返ることができます。そもそも私は、幸いなことに壁にぶつかったという記憶がないし、激しい不振に悩んだこともありません。ゴルファーにつきものの腰痛になったこともありません。

 それはすべて、世の中に正しいとされている理屈にのっとっているからだと思っています。

(左から右へ)田村プロのスイング

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合うもの見つける

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 もちろん、私の理論だけが正しいと言うつもりはないし、そう思ってもいません。私が言っていることが、合わないと思ったら捨ててくれてまったく構いません。より自分に合ったものを見つけられたら、それでいいと思います。

 「ゴルフは自分探しの旅」というのが、私の持論です。自分のスイングを探す上で、試してみる価値はあると思います。今までとまったく違う角度から見たゴルフのスイング理論がどんなものか、試して、それが合っているならどんどん取り入れてください。

 かつてのように、トラック何台分のボールを打てばシングルハンディプレーヤーになりますという時代は終わりました。そんなにボールを打たなくても、今の進化した道具に合ったスイングを身に付ければ、みなさん、シングルになれます。少なくとも私はプロになれたし、プロで何とか生活できています。普通の体力があるみなさんがシングルになれない理由がありません。

時代近づいてきた

 今のスイング理論は、どんどんわたしの考え方に近づいています。あまり前傾はしなくなっているし、ハンドファースト信仰は、薄まりつつあります。体が硬くなって、捻転差がつくれなくなっても、ボールはちゃんと飛んでくれます。

 これからのあなたの「自分探しの旅」に、ぜひ、この1年かけてやってきたレッスンをお供にしてください。

【取材を終えて】取り入れられるものだけでOK

1年間の思い出を語る田村プロ(右)と編集の青山

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 ゴルフというのは結局、考えるスポーツであるということがわかった。もちろん、偶然のナイスショットというのは、ある。でも、それは結局、続かない。ナイスショットの確率を高めていくには、根拠を突き詰めていくことなのだ。

 もちろん、田村さんのように、トップで右脇を空けて、ダウンで空いた脇を締めながらクラブを下ろしていくなんてことは、残念ながら、今の私には難しすぎてできない。

 できたこともある。一例を挙げるなら、突っ立ちのアドレスである。前傾を浅くして、背の高い椅子に腰掛けるように腰を落とす。これができるようになると、まず肩が水平に回りやすくなる。体の回転もスムーズになる。上体が突っ込まないから、以前のようにダフることが少なくなった。特にドライバーなどシャフトの長いクラブでは、すごく効果があると思う。

 「合わなかったら捨てなさい」と田村プロは言うが、もう一つ、アマチュアには、今の自分のレベルに応じて、取り入れられるものだけを取り入れるということも必要なのではないだろうか。難しいと思ったら、いったんあきらめる。それもありだと思う。 (青山卓司)

 ▼田村尚之(たむら・なおゆき) 1964(昭和39)年6月24日生まれ、広島県廿日市市出身の53歳。172センチ、65キロ。ゴルフが趣味だった父の影響で3歳から始める。修道中では関西ジュニア優勝。修道高を経て、東京理科大卒。マツダに就職し、本格的にゴルフ競技を再開。2001年に鉄工関連の会社に転職。07年日本アマ準優勝。13年のプロテストに合格し、14年からシニアツアーメンバーとなる。16年富士フイルムシニアチャンピオンシップでツアー初勝利を飾った。

 取材協力 涼仙ゴルフ倶楽部(三重県いなべ市員弁町東一色2796)(電)0594(74)5110

次週から高山忠洋プロのレッスンが始まります

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 4月から9月までは、現役バリバリのツアープロ、高山忠洋さんがレッスンのページに登場します。

 高山プロは、和歌山・星林高までは野球をプレー。18歳でプロゴルファーを志し、高校卒業後、岐阜県美濃加茂市にある法仙坊ゴルフ倶楽部に研修生として所属。3年後の1999年にプロテストに合格するという快挙を達成しました。ツアー通算5勝の実績を持っています。18歳でプロを志し、どんな練習をしてプロになれたか。ツアーで高山プロが使っている技も含め、本紙読者にまるっと、全部、教えます。

 高山忠洋「ゴルフはまず練習です。次に遊び。常識にとらわれない遊び心から生まれたものが、意外に実戦に役に立ったりするのです。アマチュアのみなさんにも使える技をいっぱい紹介します。半年間、よろしくお願いいたします」

 来週から始める「高山忠洋 ツアープロはこう打っている」。ご期待ください。

 

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