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【田村尚之のロジカルゴルフ】

ロフト角いつも以上に信じて 無意識のすくい上げ注意 打ち上げのミドル

2018年2月8日 紙面から

 山岳コースが多い日本では、打ち上げや打ち下ろしのコースは避けて通れません。今週は打ち上げのミドルホールについて、田村尚之プロに教えてもらいます。コースに出たら、応用力が必要になってきます。セオリー通りが、いつも正解とは限らないようです。 (取材・構成 青山卓司)

情報がマイナスに

打ち上げのホールは、無意識にボールを上げるような動きがでやすい。ロフトを信じて振る

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 森永高滝カントリー倶楽部には正規の18ホールのほかに、練習用のエキストラホールとして4ホールが造成されています。きょうのレッスンはそのエキストラホールの中の打ち上げのミドルホールでレッスンします。約400ヤード弱の打ち上げで、左はずっとOBゾーン、右も林が続いて、打ち込みたくないエリアが続きます。

 見た目から言うと、左右どちらに曲げてもトラブルになりそうなやっかいなホールと言えます。さらに打ち上げが、プレーヤーに視覚的なプレッシャーを与えます。

 実は目から入る情報というのは、とても大切なのですが、それがマイナスに作用することもあるのです。たとえばこの打ち上げです。これを見たら、どうしてもボールをまっすぐ打ちたくなる。上げたくなる。それが動きの硬さとなり、無意識にすくい打ちをしてしまう原因になるのです。特にボールがあまり上がらない人に限って、腕の力で無理やりボールを上げようとします。ダフったり、フェースの下側にボールを当てて、チョロったりするミスにつながるのです。

 打ち上げのホールでは、無意識にボールをしゃくる動きをしてしまうということを、頭の中に入れて振らなければなりません。いつも以上に「ロフト角を信じて打つ」ということを意識して振るのです。ボールを上げるのは、腕の力ではなく、クラブフェースのロフト角です。できる限り普段通り、練習通りのスイングに徹するということです。

「明治の大砲」は×

ティーショットはとにかく平らな場所を選ぶことが大切

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 少し話がはずれますが、もうひとつ大切なことを言います。例えばこのティーグラウンドです。私が立っている場所は、わずかに左足上がりになっています。このホールではティーグラウンドも、わずかに打ち上げているのです。これだと余計にダウンで右足に体重が残る、いわゆる「明治の大砲」と呼ばれるスイングになりやすいのです。ティーグラウンドで私が最も重視しているのは、できる限り平らなところを探して打つことです。理由は、練習場でドライバーを振る時、必ず平らなところで振っているからです。平らなところで練習するのなら、平らなところで本番も振るのが、最も普段通りのスイングになりやすいからです。

 私のスイングは基本的にストレート軌道で、真っすぐ飛びます。ですからドローヒッターのようにティーショットは必ず左側に構えなければならないとか、フェードヒッターのように右側に構えないと打てないということがありません。

 その意味でも、ストレート軌道で打てるゴルファーは、曲げるゴルファーより有利ということが言えると思います。

高くなり距離短く

2打目、1番手大きめの8番アイアンで127ヤードを打った

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 ティーショットに成功したとして、2打目に向かいましょう。注意点は、打ち上げのライではロフトが通常よりも大きくなるということです。だからいつもより高く上がるし、距離も短くなります。ライによっては番手を上げるという選択もしなければなりません。

 今回の場合だと、2打目の地点はピンまで127ヤード。打ち上げ分を足すと133〜4ヤード。風は強めのアゲンスト。私は8番アイアンで135ヤードのキャリーが出るので、普通ならオーバーですが、アゲンストを計算するとちょうどいいと思います。

 (田村プロの読み通り、8Iで打ったボールは手前で落ちて、転がり、ピンの高さで止まった)

 もっと番手を上げるという選択肢もなくはなかったのですが、打ち上げのホールというのは、オーバーすると下りの寄せになることが多いのです。難しい下りの寄せよりは、手前でもいいから簡単な上りを残すという考えがこの場合、正しい判断です。130ヤードの距離で5ヤードほどの打ち上げのライなら、あまり左足上がりのライを意識しなくていいです。傾斜に対して90度に構えると、ロフトが大きくなりすぎて、上がるだけで大きくショートしてしまう可能性が高くなります。特にショートアイアンやウエッジを持つ時は、気を付けてください。

 ▼田村尚之(たむら・なおゆき) 1964(昭和39)年6月24日生まれ、広島県廿日市市出身の53歳。172センチ、65キロ。ゴルフが趣味だった父の影響で3歳から始める。修道中では関西ジュニア優勝。修道高を経て、東京理科大卒。マツダに就職し、本格的にゴルフ競技を再開。2001年に鉄工関連の会社に転職。07年日本アマ準優勝。13年のプロテストに合格し、14年からシニアツアーメンバーとなる。16年富士フイルムシニアチャンピオンシップでツアー初勝利を飾った。

 取材協力 森永高滝カントリー倶楽部(千葉県市原市古敷谷1919)(電)0436(96)1351(予約専用)

 (毎週木曜日の紙面に掲載)

 

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