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【桑原克典の「使えるレッスン」】

 今季からレギュラーツアーにフル参戦する小木曽喬プロ(19)=福井工大=の持ち球は正確無比なフェードボール。狙ったところにピンポイントで落としていく技術は、十分、ツアーでも通用するレベル。これをさらに磨けば、さらに上の目標、ツアー初勝利も見えてくると、桑原克典プロは言う。小木曽プロのフェードを磨くためのとっておきのドリルを桑原プロが教えてくれた。 (聞き手と構成 青山卓司)

持ち球フェード 緊張した時ミス

インパクトの秘密を説明する桑原克典プロ(中)と、それを聞く小木曽喬プロ(左)

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 −小木曽プロといえば、きれいな球筋のフェードが持ち球。フェードといってもボールがそう回転するだけで、ほとんど曲がりません。これがスライスしか打てないアマチュアとの違いです

 桑原「常にこのボールが打てれば、今季のツアーでも十分シードが取れるレベルのボールです。でも、大切なのは、緊張した時や体調が悪いときに、同じようなボールが打てるかということです。プロですから、体調がよくて、リラックスした状態でいいボールが打てるのは当然なんです」

 小木曽「狭いホールになった時に、やっぱり早くスライスさせてしまいたいと思って、曲がった上に飛距離が極端に落ちてしまうことがあります。これが今のぼくの課題です」

 桑原「緊張した時に、球がぶれるのは、インパクトにまだ少し課題があるんです。フェードヒッターはボールをカットに振ろうとする意識が強くて、球離れを早くしようとしてしまうのですね。これが曲がって、飛距離をロスする原因になります。フェードヒッターでも、できたら、フェースにボールを乗せる時間をできるだけ長くしたい」

ボールの方向性 グッとよくなる

 −フェースにボールを乗せる感覚って、アマチュアにはほとんど意識できない世界ですね

 桑原「うーんそうかもしれません。フェースにボールを乗せるという言葉を使っていますが厳密に言うと、フェースとボールがくっついている時間のことです。もっと言うと、フェースでボールをつぶしている時間のことを指します。プロでもロフト角8度のドライバーにボールは乗りませんからね。この時間が長くなればなるほど、球はコントロールできるし、スピン量が減って、前にいく力も強くなります」

 −球をつぶす時間を長くするためにはどうすればいいのでしょうか

 桑原「インパクトを少しレベルにしてほしいんです。小木曽プロをはじめ、フェードヒッターはどうしてもダウンブローが強くなりやすくて、しかもカット軌道になりやすいから、ロスが大きくなりやすいのです。これはスイング軌道がカットに入るアマチュアのスライサーにも同じことが言えます。それを抑えるために、意識して少しレベルに振ってください。それでも十分ボールはフェースに乗り、ボールがつぶれる時間が長くなるはずです。これを腕ではなく、スイングの流れの中でやってほしい。いつもよりレベルで振るイメージです」

 このアドバイスを受けて、小木曽プロがドライバーを再度振った。

 桑原「前に出る推進力がさらに増しました。ロースピンだから高く上がり、前に進んでいく。フェード回転がかかっているだけで、曲がりはほとんどない。これをどんな場合でも、打てるようになれば、レギュラーツアーで活躍できます」

ボールをフェーズでつぶすイメージ

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ウエッジを使ってボール運ぶ練習

 プロでも悩むインパクトを磨くドリルを桑原プロが教えてくれた。ウエッジを使って、ボールを運ぶ練習。インパクトの形を先につくっておく。そのままテークバックをせず、フェースにくっついているボールを前に飛ばすドリルだ。

 桑原「コツはハンドファーストです。腕のポジションはインパクトでボールの前になければいけません。このハンドファーストのまま手首の角度を変えることなくフォローにもっていく。これができれば、理想的なインパクトと、大きなフォローが取れるようになります。腕力はいっさいいりません。手首の角度に気をつけて、挑戦してください。あまり飛ばす必要はありません。フェース面でボールを運ぶ意識です。乗せるのではなく、あくまで運ぶ意識で振ってみてください」

写真右(左)コツは手首の角度を変えないこと。少しでもフェースの向きが変わると飛ばない 写真右(右)遠くに飛ばすのは難しいが、慣れればできる。このドリルでインパクトが一気に改善する

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【プロの独り言】ボールを換えよう

 今週のレッスンでも触れていますが、クラブフェースにボールが乗る感覚って、プロを含めた上級者じゃないと、なかなか理解できないとも思います。実際にドライバーでボールがフェースに接している時間は、0・0005秒とも言われているんです。では、アベレージゴルファーが、この感覚をまったく持てないかというと、そうでもないのです。もっと言うと、簡単にボールとフェースが接している時間を、長くすることができるのです。それは柔らかいスピン系のボールを使うだけ。はじきのいい硬いディスタンス系のボールではなく、つぶれやすい柔らかいボールを使えば、それだけで確実に接触時間を長くすることができます。ボールを長く乗せられると、(1)ボールコントロールがしやすい(2)風に強い(3)グリーンで止められる(4)ドローになりやすいという利点があります。一度、試してみてください。

 ▼小木曽喬(おぎそ・たかし) 1997(平成9)年3月19日生まれ、名古屋市出身の19歳。178センチ、72キロ。福井工大在学中。6歳からゴルフを始め、中学3年で名古屋市の中学校から福井工大福井中に転校。福井工大福井高3年で日本アマを日本人選手最年少記録で制した。2015年のツアー出場予選会(QT)で72位に入り、プロ転向。ルーキーイヤーの16年はステップアップツアーで賞金ランク6位に入り、今季のツアー出場権を獲得した。得意クラブはサンドウエッジ。

取材協力 明世カントリークラブ 瑞浪市明世町月吉1112番地の88 TEL:0572−69−2326 http://akeyocc.com/

(毎週木曜日の紙面に掲載。)

 

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