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【格闘技】

尾川、涙と感謝の復帰星! 世界再挑戦誓う!

2019年2月3日 紙面から

8回、ロルダン・アルデア(左)を攻める尾川=後楽園ホールで(斉藤直巳撮影)

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 ドーピング違反による1年間の資格停止処分を受けたボクシングの前日本スーパーフェザー級王者・尾川堅一(31)=帝拳=が2日、東京・後楽園ホールで行われた59・8キロ契約10回戦で、フィリピン・ライト級王者ロルダン・アルデア(24)に10回判定3−0で勝ち、1年2カ月ぶりの復帰戦を飾った。また、日本フライ級王座決定戦では、中谷潤人(21)=M・T=が望月直樹(25)=横浜光=に9回23秒TKOで勝ち、新王者となった。中谷はデビューから18連勝。

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 最後の一瞬まで攻め抜いた。顔面を血で染めたアルデアに、得意の右ストレートを軸とした強打を振るう。ダウンこそ奪えなかったが、文句なしの大差判定3−0。尾川が完勝で、1年2カ月ぶりの復帰戦を飾った。

 「試合が本当に怖かった。変なヤジとか飛ぶんじゃないかとか、お客さん、入ってくれるのかとか…。ド緊張でした。それがたくさん(1586人)入ってくれて、大声援で迎えられて、入場時から感謝しかなかった」。控室に戻った31歳は、涙で声をつまらせた。

 2017年12月、米ネバダ州ラスベガスでIBFスーパーフェザー級王座決定戦を制した。ところがその直後に、禁止薬物の陽性反応が検出されてしまう。一貫して意図的な摂取を否定したが、無効試合とされてタイトル獲得の事実そのものが消滅。日本ボクシングコミッション(JBC)からは1年間の出場停止処分を科された。

 どん底からの復活となる第一歩。普通の再起戦や復帰戦とは全く話が違った。「倒したい気持ちが強く、考えすぎて空回りした」。落ち着きを取り戻すと、7回にバッティングで右目尻と鼻から流血しながら、さらに攻勢を強める貪欲さも見せた。

 もう怖さなどない。「勝ててホッとした。判定じゃ大きなことは言えないが、31歳で残された時間も多くない。もっと練習してもっと強くなって、次のチャンスをもらえるように頑張りたい」。血のついたタオルで、涙をぬぐった尾川は、幻となった世界への再挑戦を誓った。 (藤本敏和)

<帝拳ジム・浜田剛史代表(元WBCスーパーライト級王者)> 「尾川は大きなハードルをクリアした。実戦感覚は完全に戻ったと思う。その意味ではフルラウンドやってよかった。次からが本番だ」

 

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