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【格闘技】

田口良一が2団体統一 日本人3人目

2018年1月1日 紙面から

田口良一−ミラン・メリンド 12回終了後、勝利を確信した田口良一(左)は、ガッツポーズ。右はミラン・メリンド(福永忠敬撮影)

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◇WBA・IBFライトフライ級統一戦

 ▽31日▽東京・大田区総合体育館

 WBAライトフライ級王者の田口良一(31)=ワタナベ=が、IBF同級王者のミラン・メリンド(フィリピン)に判定3−0で完勝。同級王座統一戦に快勝して統一王者となった。WBAは7度目の防衛。2団体の世界王座を同時に保持した日本選手は、ともにミニマム級で達成した井岡一翔と高山勝成に続き3人目。田口は戦績を27勝(12KO)2敗2分けとした。

 試合終了のゴングが鳴った瞬間、田口が両手のグローブをバシンと合わせてガッツポーズした。スタンドを埋め尽くした観客が、呼応するように大歓声。それこそが、王座統一の偉業を成し遂げた証しだった。日本人として3人目、海外の王者と対戦して初めての2団体統一を成し遂げた。

 「最高にうれしい。本当に苦しかったが、勝てて良かった。ボクシングを始めて最初の夢が世界チャンピオンで、次の夢が7回防衛と王座統一でした」

 流血の死闘を制した。序盤は田口の中間距離の連打がさえたが、5回からはメリンドが回転の速い連打で主導権を奪取。7回からは田口がリーチを生かした鋭いジャブで再び流れを引き戻す−。世界王者同士ならではの中身の濃い攻防だった。

 だが、最後は技術でなく、意地と意地のぶつかり合いだった。両者の顔面が血に染まった10回からは、頭と頭をぶつけ合う打撃戦。田口は一歩も引かなかった。クリンチを自ら振りほどいてパンチを放つ猛烈な闘争心から鋭いワン・ツー、離れ際のフック、アッパー。最後3回は3ジャッジすべてが田口に採点した。

 とにかく強い相手と戦いたい−。それが田口の誇りだ。プロ20戦目でようやく獲得した日本タイトルの初防衛戦。誰もが対戦を避けていた井上尚弥(現WBOスーパーフライ級王者)を選んだことは、今ではボクシング界の伝説になっている。判定で破れはしたが、田口は評価を上げた。

 世界王者になっても常に強い相手との戦いを望み、WBO同級王者だった田中恒成からの統一戦要求を迷わず承諾した。田中の負傷で実現はかなわなかったが、代わりにIBF王者を倒して統一王者になった。 「来年も厳しい年になると思いますが、ジムを引っ張っていきたい」。歴史を刻んだ王者は、次の目標へ進む。

 (藤本敏和)

<田口良一(たぐち・りょういち)> 1986(昭和61)年12月1日生まれ、東京都大田区出身の31歳。167.5センチ。東京・芝商高卒業直前にワタナベジム入りし、2006年プロデビュー。07年全日本新人王。13年4月、日本ライトフライ級王座獲得。同年8月、井上尚弥に判定負けし王座転落。14年大みそか、WBA世界ライトフライ級王座獲得。31戦27勝(12KO)2敗2分け。右ボクサーファイター。

 

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