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【格闘技】

柏の鮮魚店から世界王者誕生!! 岩佐、高校ライバル小国にTKO勝ち

2017年9月14日 紙面から

IBFスーパーバンタム級新王者となり、ポーズをとる岩佐亮佑(右)(川北真三撮影)

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◇ボクシング・ダブル世界戦

 ▽13日▽エディオンアリーナ大阪▽観衆4728人

 ダブル世界戦が13日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で行われ、メインイベントのIBFスーパーバンタム級タイトルマッチで同級3位・岩佐亮佑(27)=セレス=が王者・小国以載(29)=角海老宝石=を6回2分16秒TKOで破り、新王者となった。小国の出血が激しくなり、レフェリーストップがかかった。岩佐は2015年に英国でIBFバンタム級王座獲得に失敗しており、2度目の挑戦で悲願の世界王座に就いた。初防衛に失敗した小国は19勝(7KO)2敗1分けとなり、現役引退を表明した。 

 圧倒的だった。左ストレートで2回までに計3度のダウンを奪っての6回。改めて距離感をつかんだ岩佐が、高校時代に破っていたチャンピオンを一方的に打ちのめす。小国の左唇がパックリと裂け、目に見えるほどの流血で岩佐の黄色いグローブが真っ赤に染まったところでドクターストップ。一方的な6回TKO劇だった。

 「うれしいというよりホッとした。5回に小国選手が接近戦を挑んできたのに少し付き合ってしまったが、会長(元WBAスーパーフライ級王者セレス小林)と話して切り替えることができました」

 千葉県柏市にできたばかりのセレスジムに入門したのは中学2年のときだった。習志野高で3冠に輝き、大学から多くのスカウトが訪れた。高校卒業後に選んだ道はプロ。世界王者に憧れてきた男にとっては、自然な流れだった。

 そこから、実に9年の月日が流れた。アマエリートとしてはかなりの期間。日本王者も岩佐が初めてという小さなジムで、マッチメークが思うようにできなかったことが一因だった。15年にはやっとつかんだ敵地での世界戦のチャンスを逃し「俺はチャンピオンになれない人間なんじゃないか」と、悩んだ時期もあった。

 それでも、ジム移籍を考えたことは一度もない。「会長の教えが間違っていないこと。小さなジムからも世界を取れることを証明したい」。それは、この試合で完ぺきに証明された。

 王座奪取に時間はかかった分、おかげで勝てばフェラーリをプレゼントしてくれるという熱い後援者もついた。18日にはすべての手続きが終わり、手元に届くという。「9年、長かったです」と振り返ったが、機が熟しての戴冠だったかもしれない。ベルトもフェラーリも手に入れた新王者は、これからセレス会長と二人三脚でチャンピオンロードを走っていく。 (藤本敏和)

 ▽セレスジム・セレス小林会長「岩佐のことを(最初に)見たときからチャンピオンになれる選手と思っていた。成長をずっと見てきた。本当によかった。おめでとう」

◆スズキ狙いでサケ釣った!! 新王者は運も世界クラス!?

 岩佐は試合のない時期、柏市の「タカマル鮮魚店」で働いている。その理由のひとつが、大の釣り好き、魚好きなため。店頭で見慣れない魚を見るだけで楽しくなるという。

 そんな新王者は、釣りでも「持っている」ことを証明したことがある。茨城県の海岸でスズキのルアー釣りをしている時に、サケを釣り上げたことがあるのだ。

 「めちゃめちゃパワフルで、何かと思ったらサケでびっくり。本州では禁漁なので、すぐリリースしましたけど」。北海道ならいざ知らず、サケの生息南限に近く数も少ない茨城で釣り上げるのは相当の運のよさ。この日の試合後「運も良かったです」と謙遜した岩佐だが、運も確かに世界クラスなのかもしれない。 (藤本敏和)

 

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