6月14日

W杯熱冷え込むロシア大丈夫!? 1兆2000億円投じたけど関心低い

 W杯ロシア大会は、超大国だった旧ソ連時代の威信回復を目指すロシアのプーチン大統領にとって祖国の偉大さを世界に示す絶好の機会だ。国際政治での孤立、政敵の暗殺などの影がちらつく中、初開催のW杯に110億ドル(約1兆2000億円)の経費をつぎ込む。しかし、肝心のロシア代表の調子はいまひとつ。停滞する経済に不満を抱える国民の、サッカーへの関心は高まっていない。 (垣見洋樹)

 「世界中のサッカーファンの祭典にするため、どんなことでもする」。プーチン大統領は大会前にそう発言した。11都市の12の試合会場のうち、9つを新設するなど巨費を投じた。一方で、クリミア半島併合に伴う欧米の対ロシア経済制裁や、石油・天然ガス価格の低下でロシア経済は停滞している。

 4月に公表された世論調査で、W杯の開催が停滞気味の経済を引き上げるのに役立つと答えた人は2014年の39%から今年、35%まで下がった。

 莫大(ばくだい)な資金を投じる大会を快く思わない人がいても、大会中は安全確保の名の下でデモは厳しく制限される。市民の不満や、当局に拘束された人権活動家の釈放を求める運動はファンの目に触れずに終わるかもしれない。

 そもそも、大会に向ける国民の関心は薄い。同調査で、W杯の試合を全く見る予定がない人は43%にのぼった。

 地方のサッカースタジアムの多くは老朽化。国内の1部リーグは大都市のビッグクラブを除けば1試合の平均観客数は約2000人。アイスホッケーの方が人気が高いというお国柄だ。

 旧ソ連時代はW杯で4強に進出した実績もあるが、1991年の連邦解体・共和国独立後のロシアは振るわない。今回、ロシアが上位に躍進すれば大統領の面目躍如となるが、その可能性は高くない。

 国内組中心のロシアは今年、W杯に向けた強化試合で未勝利。プーチン大統領も「残念ながらスボルナヤ(代表)は最近、目立った結果を出していない」と嘆き節だ。ロシアの新聞は「ポルトガルはロナルドに望みを託し、われわれは奇跡に望みをかける」というジョークを掲載した。

 希望は開幕戦の対戦カード。相手は参加32カ国中、国際サッカー連盟(FIFA)ランキングがロシア(70位)に次いで低いサウジアラビア(67位)。初戦を制すれば、国民の目も新品のスタジアムに向くかもしれない。

中スポ 東京中日スポーツ

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