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猛暑 動植物の命守れ ペンギン入院、馬ぐったり 水分不足で木は葉落とす

(上)遮光ネットを張ったり、岩場に水を流したりして暑さ対策をするフンボルトペンギンの展示場=8日、富山市ファミリーパークで(山中正義撮影) (下)暑さで枯れたノリウツギの花=7日、富山市婦中町上轡田の県中央植物園で(柘原由紀撮影)

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 記録的な猛暑で、熱中症患者が多発している。この暑さが命に関わるのは、動物や植物も同じ。酷暑を乗り切ろうと富山県内の動植物園や水族館は大型の扇風機を導入したりと、これまでにない手を打っている。(山中正義、柘原由紀、酒井翔平)

 富山市の動物園「市ファミリーパーク」では、バケツに入れた飲み水の交換や観察の回数を増やし、動物の体調に注意を払う。だが、子どもたちに人気の木曽馬が暑さで食欲不振に陥るなど、ぐったりする動物も。

 特にフンボルトペンギンに注意している。七月中旬には一羽が食欲がなくなり、脱水症状が出たため園内の病院に入院した。既に回復したが、大事を取って現在も入院を続ける。

融雪装置で打ち水 大型扇風機導入も

 園では二〇一〇年、熱中症で五羽が死亡した苦い経験がある。その教訓を生かし、屋外の展示空間では遮光ネットを張って日陰を作り、池の水温が上がれば給水、交換する。猛暑の今夏には大型の扇風機を導入。さらに池の水を吸い上げて岩場の頂上から流す仕組みを入れ、表面の温度を下げている。動物課の小峠拓也課長代理は「温度差でも動物は体調を崩しやすい」と気を引き締める。

 一方、暑さで普段はあまり見ることができない動物の貴重な姿も。ロシア極東部に生息し、暑さが苦手なアムールトラは、プールに入って暑さをしのぐのが日課になっている。小峠課長代理は「今までだと見られるとラッキーだったが、入る頻度が多い気がする。今年ならでは」と話す。

 県中央植物園では、職員が水やりに追われる。ホースでは足りず、昨夏ほとんど出番がなかったスプリンクラーが大活躍。七月下旬から固定一カ所と移動式六台がほぼ連日稼働する。

 「日差しの強さより、乾燥することが問題」と山下寿之栽培展示課長。枯れた植物は今のところ確認されていないが、効率よく水分を行き渡らせるために自ら不要な葉や枝を落とした植物は多い。アジサイの仲間「ノリウツギ」は乾燥に弱く、根元には葉が落ち、花の一部が茶色くなっている。

 山下課長は「八月も雨量が少ないと、植物が弱る可能性がある。雨が降ってもすぐに乾いてしまう」とさらなる降雨に期待する。

 魚津市の魚津水族館は、屋外のペンギン、アザラシプールの水を普段用いている海水から温度が低い井戸水に切り替えた。プールのステージに設置した融雪器をほぼ毎日作動させ、打ち水代わりにしている。

 飼育担当者は「体調を崩した子はいないが、いつも以上に日陰で休むようになった。動物も飼育員も暑いので、もう少し気温が下がってほしい」と苦笑した。

 

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