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いつ完成?高架化 難路 富山駅周辺

(上)現在の堀川線=富山市桜橋通りで(山本真士撮影)(下)鉄道高架化後に平面化、拡幅された堀川線のイメージ=富山県提供

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最後の地鉄 早くて26年度

 線路によるまちの分断の解消を目指す鉄道高架化。「富山県都の玄関口」として鉄道や道路が集中する富山駅周辺では、北陸新幹線の開業から三年がたった今も工事が続いている。最後に残った富山地方鉄道本線の高架化は、二〇二〇年代半ば以降にずれ込む見通しだ。(山本真士)

 富山駅から四百メートル東の都市計画道路「堀川線」と四百メートル西の「牛島蜷川線」。線路を横切り南北を結ぶこの二本は、鉄道との交差地点で地下道構造の「アンダーパス」を採用している。現状での拡幅は難しく、アンダーパス地点は片側一車線だ。朝晩のラッシュ時は渋滞が発生しやすい。

 駅周辺で、ほかに線路を横断できる道路は少ない。富山県は第三セクターあいの風とやま鉄道、JR高山線、富山地鉄を高架化し、交差する道路を新設、拡幅する「連続立体交差事業」を進めている。合わせて、富山市は、高架下で路面電車をつなぐ「南北接続」や、平たんな道で駅を横断できる「南北自由通路」の開通を目指している。

 当初の計画では、高架化は一六年度までに終わるはずだった。ところが、建物が密集する狭いエリアで、鉄道を運行しながら仮線の設置と高架化を繰り返す工事は、想定していた以上に時間がかかった。県は工期を二二年度までに延長し、国の認可を取り直した。

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 それでも、高架化は思うように進まなかった。高架化の費用は、あいの風だけで約二百九十億円。事業に割ける予算が限られる中、県は在来線のあいの風と高山線の高架化を優先した。その結果、地鉄の着工は大幅に遅れ、今も始まっていない。工事には七、八年かかる見通し。一九年度に始められたとしても、完了は早くて二六年度ごろだ。

 地鉄の財政負担も課題だ。国の要綱に従うと、九十億円を超える工事費のうち、鉄道事業者に5〜7%の負担が求められる。残りを国、県、市が支払う。

 今回は高架化で生まれる地上空間は駅や幹線道路から離れ、商業活用による収益が期待しづらい。一般的な高架化では踏切の撤去で事故の減少や管理コストの削減が見込めるが、地鉄の対象区間に踏切はなく、鉄道事業者としてのメリットは乏しい。

 負担割合、着工時期を巡っては、富山県の石井隆一知事や富山市の森雅志市長が地鉄の立場に理解を示し、地鉄の辻川徹社長は負担を受け入れる考えを明らかにしているが、公表できる段階にない。

 

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