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記者コラム:越中春秋

’17 回顧編<5> 高岡市の財政再建

毎年増え続けている高岡市の市債残高=同市公共施設再編計画素案から

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緊縮へ体育館凍結

 高岡市は十二月、市財政健全化緊急プログラムの概要を発表した。二〇一八年度以降、約四十億円の構造的な歳出超過となる財政難に陥った市。プログラムにより、毎年八億円の改善を五年間続け、歳出超過を解消する。

 財政再建のプログラムを確実に実行するため、市は、市総合体育館の着工を見送った。高橋正樹市長は市議会十二月定例会で「忸怩(じくじ)たる思い。苦渋の決断」と述べ、財政再建に力点を置く姿勢を強調した。

 借金の市債残高は一六年度末で千百二十八億円。一五年度決算の市債残高の比較では、類似団体の五百八十三億円に対し、高岡市は千百十七億円とかなり多い。

 多額の借金を抱える家庭が子どもの名義で、家を新築したり、高級車を買ったりはしない。財政緊縮のプログラムを進める一方で、総事業費に七十八億円を投じる市総合体育館を建設することには無理がある。見送りは当然だが、財政不健全は、もっと早くから分かっていたことではないのかという疑問も残る。

 市は、公共施設の維持費や管理コストの見直しをするため、公共施設再編計画の策定も進める。市民説明会が来年一月から始まる。財政再建には市民の理解と我慢も欠かせない。

 江戸時代の米沢藩主上杉鷹山は自らが財政再建の覚悟を示した。市民に分かってもらうには、まずはトップが、揺るぎない“本気”を見せることだと思うのだが。 (武田寛史)

 

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