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記者コラム:越中春秋

水稲の国

 「秋の田の かりほの庵(いお)の 苫(とま)をあらみ わが衣手(ころもで)は 露にぬれつつ」(天智天皇)

 小学生のときに暗記させられた百人一首の歌の意味が初めて分かった。朝日町であった米の収穫神事「献穀斎圃抜穂祭(けんこくさいほぬきほさい)」を見て、収穫への思いに同じものを感じた。

 「新嘗祭(にいなめさい)」の献上米収穫の儀式だが、この日を迎えるまで、稲が無事に育ってくれるか農家の気苦労は絶えない。榊(さかき)の枝(玉串)を神にささげるなど、実りを神に感謝する気持ちが分かる気がした。

 「秋の田の」は、鳥獣被害などから稲を見守る農民の心境という。なるほど日本は稲作の国だったのだ。収穫を終えた周囲に広がる田んぼを見回し、古(いにしえ)の日本と現在が重なった。 (渡部穣)

 

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